「損した気分」「松屋はやめて吉野家に行くか…」との声も。牛丼チェーンが導入し始めた「深夜料金」に不満の声が続出する“本質的な理由” 飲み会の帰り道に小腹がすいて、ちょっと牛丼屋にでも寄ろうかな、と思った。 近所の松屋は24時間営業で、いつでも私を迎え入れてくれる。タブレットで… (出典:東洋経済オンライン) |
10/12(土) 6:56配信 東洋経済オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/1ebe7cafd049e35306d861c3d13334adef9f7802
飲み会の帰り道に小腹がすいて、ちょっと牛丼屋にでも寄ろうかな、と思った。
近所の松屋は24時間営業で、いつでも私を迎え入れてくれる。タブレットで「牛めし並」を選んで注文しようとしたら、なぜか画面が最初に戻ってしまう。あれ? と思ってもう一度注文しなおすと、驚いた。さっきよりも、牛めしの値段が高いのである。妙に変だと思い、もう一度注文し直すのだが、何度押しても価格は高いまま。
ふと時計を見ると、22時ちょうど。そのとき、気づいてしまった。
これ、深夜料金だ。
■人件費高騰で行われた松屋の深夜料金
牛丼チェーン大手の松屋を運営する松屋フーズホールディングスは、2024年7月から一都六県の松屋と松のや(併設店のマイカリー食堂を含む)で、深夜料金を取り入れている。22時から翌朝5時までの注文で、各メニュー7%前後の値上げを行うのだ。
たとえば、通常430円の牛めしが、460円になる。券売機での注文が22時を越すと、もう一度最初からの画面になってしまう。
同社によれば深夜料金導入の原因は人件費の高騰。労働基準法によって深夜労働は通常賃金に25%以上の上乗せをしなければいけない。
同社は24時間営業店舗を軸に展開しているので、これが大きな負担になる。それを踏まえての深夜料金導入なのである。
松屋が深夜料金に踏み切ったのは、同業他社であるすき家が2024年4月から深夜料金を取り入れたことも大きい。同社も松屋と同様、22時から翌5時まで通常料金に7%加算された料金でメニューを提供している。
同社の担当者によれば、今回の施策は一定の理解を得ており、客離れは進んでいないという。このような結果も踏まえ、松屋は深夜料金の設定を決定したのだろう。
これによって、大手牛丼チェーンの中で深夜料金を導入していないのは、吉野家だけになった。
■消費者的には「なんともいえない」気持ち
筆者は、こうした深夜料金の導入は仕方のないことだと思う。そもそもコロナ禍以後、夜に出歩くことが習慣として減っていて、多くの店が24時間営業をやめている。その中でも深夜に営業している店は、その存在だけでもありがたいからだ。
ただ、SNSなどを開くと、「消費者のホンネ」がじんわり浮かび上がってくる。そのまま引用することは憚られるから、いくつかの投稿のニュアンスをお伝えすると、
「いつもみたいに牛丼屋行ったら深夜料金取られて損した気分になった、いや、事情はわかるんだけど……」
「『すき家』好きなのに深夜料金だから、『きらい家』になっちゃうかも……280円で食べれてたときが懐かし過ぎる」
「牛丼食べるときは22時前に店に駆け込むか、吉野家かなあ」
などなど、深夜料金への理解はありつつも、値上げに戸惑う投稿が多く見られた。また、深夜料金を行っていない吉野家に流れるような投稿も見られ、今後の牛丼チェーンの展開も気になるところではある。
こうした反応を見るにつけ、私は牛丼チェーンがいかに「社会のインフラ」的な存在になってきたのかを、改めて感じている。
そもそも、牛丼チェーンの始まりと深夜営業は密接だった。(以下ソースで