社会を反映する

老友新聞2022年5月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)

一 席

免許証を返す返さぬの交差点迷わず進め信号青だ

荻野 徳俊

免許証を返納すべきか、いやまだかと迷う日々。「迷わず進め信号青だ」というきっぱりとした表現が小気味よく、「青」が、信号のみならず心の色をも表しているようです。

二 席

雪を踏み神の居場所をしつらえてコロナ退散ドントの祭り

小林 良一

正月飾りや御守り、お札などを燃やす火祭り。どんど焼き、左義長などとも呼ばれていますね。「神の居場所をしつらえて」がとてもいいです。雪を踏み地面を均しながら徐々に、神様をお迎えする心の準備が整うのでしょう。

三 席

般若心経を書き終えしあと縁に出て見上げる月の美しきかな

鈴木 とく

写経によって、心が澄んだように落ち着き、その後に見上げた月が殊の外美しいと感じたのでしょう。これも一つの功徳でしょうか。

「免許証を返す返さぬの交差点迷わず進め信号青だ」2022年5月入選作品|老友歌壇


(出典 news.nicovideo.jp)

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