探査船ちきゅう、ドリル掘削で世界最深記録更新 宮城沖7877m 海洋研究開発機構は22日、宮城県沖を調査中の地球深部探査船「ちきゅう」が、日本海溝の水深6897・5メートルの地点で海底下を980メートル掘削した… (出典:毎日新聞) |
ちきゅうは、東日本大震災を引き起こした断層を掘って、巨大地震を再び起こす力がどの程度回復しているか探るため、9月6日に静岡市の清水港を出港し、7日に目的地の宮城県沖約200キロに到着した。
船底に取り付けた6個のスクリューで船の位置を保ちながら、13日から作業に着手。船上にある高さ70メートルのやぐらで1本40メートルのドリルパイプをつないで海底へ下ろしていき、18日からは海底下をドリルで掘り進めていた。21日に海面からの深さ7877・5メートルに達したという。
ちきゅうは東日本大震災の翌年の12年にも同じ海域に赴き、水深6898メートルの海底下を855メートル掘削。1978年に米国の探査船がマリアナ海溝で達成した当時の最深記録7049・5メートルを塗り替えた。
今回の調査航海は、巨大地震や津波のメカニズムを探る国際プロジェクトの一環。3カ月間に日米欧など10カ国から地質学や地震学の研究者ら延べ50人以上が乗船する。総運航費は39億円。【垂水友里香】
2024/9/22 21:25 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20240922/k00/00m/040/032000c