新型滑空爆弾がもたらす影響について考えると、武器の進化が戦争の形を大きく変えることを意味します。ウクライナの回収した不発弾がその実態を示すものであれば、各国の軍事戦略にも大きな影響を与える可能性があります。今後の展開が非常に気になります。

インフラ攻撃への大きな脅威。

射程が倍になった可能性

ウクライナ政府の公式サイト「ユナイテッド24」は2024年9月24日ロシア軍が投下して滑空爆弾化した「FAB-500」と思われる不発弾を発見したと発表しました。

この不発弾は、9月23日ロシア軍がザポリージャ中心部を初めて滑空爆弾で攻撃した際のものとのことで、国家非常事態庁によって処理されました。

その後の調査結果により、この爆弾はFAB-500に滑空ユニットを装備したものであると判明しました。同爆弾の爆発による被害半径は250mにおよび、本部、倉庫、コンクリートや鉄筋コンクリート製の建造物を破壊できる威力を持っているとのことです。

ロシア軍はこの爆弾をインフラ攻撃に使用したとみられていますが、そもそもこのタイプの滑空爆弾がザポリージャに到達したことが問題になっているようです。同爆弾に関しては、新型の滑空ユニットが使用されている可能性があるそうです。

新しいユニットを使ったFAB-500の射程は、100kmと予想されています。これまでの既存ユニットの射程が50km程度といわれていたため、ユナイテッド24は「ロシアの航空機は遠距離から攻撃することが可能となり、ウクライナの防空システムに対するさらなるリスク低減を行うことができる」とし、警戒を強めています。

FAB-500爆弾を搭載したSu-34(画像:ロシア国防省)。


(出典 news.nicovideo.jp)