アメリカの住宅事情って本当に驚きですね!家賃がわずか7年で2.5倍に上がるなんて、日本では考えられないことですよね。将来の住まいについて考えると不安になります。

「外出するのも、風呂に入るのも面倒だ…」“1日5食”生活を続ける20代フリーターを襲った「恐ろしい病」の正体〉から続く

 ときには近隣住民が警察に連行されることも…あまりにスリリングなアメリカの住宅事情を紹介。在米10年目のアラフォー駐在員US生活&旅行さんが、自身の体験をまとめた『底辺駐在員がアメリカで学んだギリギリ消耗しない生き方』KADOKAWA)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む)

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アメリカの賃貸住宅は安いほどスリリング

 ネバダ州のラスベガスは、言わずと知れた観光地です。

 カジノがあり、ラスベガスを舞台にしたギャング映画などもあるせいか治安が悪いイメージを抱いてしまいますが、カジノがあるからこそ、ギャンブルの負のイメージを払拭しようと治安面には力をいれており、全米でも有数の物価が安く安全な都市として知られています。

 そのため、給料の少ないインターン生活をスタートする場所としては最適な場所だったと思います。

 米国では、ダウンタウンから少し離れたエリアのほうが治安が良く、ダウンタウンに近いほうが危険ですが、安いアパートがあるので、インターンとして赴任する前に、不動産会社のサイトを見て物件と家賃をチェックしておきました。

 渡米後は1週間ほどホテルに泊まってアパート探し。

 実は私、大学時代は自宅から通学し、社会人になってからは会社の寮で暮らし、2年で会社を辞めてからは半ば自宅に引きこもり、フロリダに語学留学したときはホームステイでしたので、アパート探しはラスベガスが初体験でございました。

 2015年ラスベガスで最初に借りたのは、約55平米のアパートで月740ドル(当時8万円)。しかし、家賃は毎年上がり、物価も上がります。

 2022年ラスベガスに戻って来た際に調べてみると、そのアパートの家賃は月1400ドル(約20万円)まで値上がりしておりました。

 ただ、ニューヨークサンフランシスコで同じような広さを望むなら、立地にもよりますが最低でも月3000ドル(約45万円)以上になると思いますので、砂漠に囲まれたラスベガスはまだまだマシでございます。

 アメリカでは、家賃を払わずに突然引っ越してしまう人も多いらしく、アパートを借りる場合は契約期間7か月以上からが基本で、家賃1か月分を補償金として入れておくのがルールになっております。

 日本のような敷金、礼金はございません。

 契約期間が長いほど家賃は下がるため、私は1年契約にしておりますが、更新の時期に毎年値上がりします。今住んでいる45平米のワンルームアパートは、2022年に月900ドルで契約し、今年の契約では月935ドルにアップいたしました。

 また、米国の一戸建て住宅では水道代を別途支払いますが、賃貸物件は水道代が賃貸料に含まれていることが一般的です。

 水道代の支払いがないのはラクで良いのですが、どれだけ使っても同額のため節水意識が薄くなるのでこの制度はどうなのかな?と思ってしまいます。

 水道水は飲めないことはないのですが、飲み水は皆さん購入しております。

ゴミの分別はしない

 夏の暑さが厳しいラスベガスでは、基本的に6~9月の4か月間は24時間家のエアコンが点けっぱなしになります。私の45平米のワンルームアパートの電気代は、夏で約90ドル(約1万3000円)、春秋が約40ドル(約5500円)です。

 自宅から出るゴミの扱いに関しては、州によって、あるいは一軒家か集合住宅かで異なりますが、ラスベガスの安アパートではゴミを分別いたしません。

 生ゴミ、ペットボトル、缶、粗大ゴミだろうが何でもかんでも一緒くたでOK。冷蔵庫でもソファでも普通ゴミに入れておくと、巨大なゴミ回収車がやって来て片付けてくれます。一般人が出す廃棄物で、自動車以外なら何でも、同じ場所に捨てておける雰囲気でございます。

 私が住んでいるような、ゴミの分別がなくて、駐車場に屋根が無い集合住宅は、大体安アパートで、治安の良くないエリアに多いです。

 夏は連日気温45℃が続くラスベガスの場合、駐車場に屋根がないのはキツイのですが、私、家賃予算は月1000ドル(約14万5000円)以内と考えておりますので仕方がありません。

 ロサンゼルスで暮らしていたキャンピングカーは集合住宅でもなく、一軒家でもなく不思議な立ち位置ですが、基本的に私は米国で一軒家に住んだ経験はなく、賃貸の集合住宅暮らしです。

 そして、治安面に不安のないエリアに住んだ経験もありませんが、同じアパートの住人が逮捕されているのは何度も見ています。

近隣住民がポリスに連行されることも…

 現在ラスベガスで住んでいるアパートでは、ついこの間、昼間に容姿30歳前後の女性が手錠をされ、ポリスに連れて行かれていました。

 容疑はわかりませんが、容姿が不健康にやせ細り荒んでいたのでドラッグか何かではないかと勝手に思っております。

 ニューヨークハーレムアパートに住んでいたときは、とある早朝、階下から突然男たちの野太い怒号と破壊音が聞こえてきたことがありました。

 そのとき私は怖くて家の中に閉じこもっておりましたが、怒号が落ち着いた数時間後に様子を窺いに階段を降りてみると、入口のドアが破壊され、何かがあっただろう部屋の中がぐちゃぐちゃに荒れていました。

 後日聞いたところによると、ポリスが強行突入して住んでいた年配の男性を連れて行ったそうです。容疑は詳しくわかりませんでしたが、その男が戻ってくることは二度とありませんでした。

 私は男なので治安面に関して鈍感でいられて、安いアパートに住んでいられるのかもしれません。もし米国へ留学や移住をお考えの方がいらっしゃいましたら、ご自身に合った住居をしっかりとリサーチしたうえで熟考いただければと存じます。

(US生活&旅行/Webオリジナル(外部転載))

警察が近隣住民を連行することは1度だけじゃない…あまりにスリリングなアメリカの住宅事情とは? 写真はイメージ ©getty


(出典 news.nicovideo.jp)