強盗事件が、全国で急増していることがわかった。
警察庁への取材によると、2月、全国で起きた強盗事件は104件で、前の年の同じ月と比べ、およそ40%増えた。
前の月の1月も、およそ30%増加している。
一連の広域強盗の指示役とみられる特殊詐欺グループのリーダーの男は、フィリピンから2月9日に強制送還されているが、強盗事件の減少にはつながっていないことが明らかになった形。
実行犯の多くが、SNSの「闇バイト」に応募しているとみられることから、警察当局は、関係機関と連携して対策を強化している。
「2024年問題」が迫る建設業界でドローンの活用が進む!今後の展開は ... - 幻冬舎ゴールドオンライン 「2024年問題」が迫る建設業界でドローンの活用が進む!今後の展開は ... 幻冬舎ゴールドオンライン (出典:幻冬舎ゴールドオンライン) |
帝国データバンクによると、建設業界の2022年の倒産件数が14年ぶりに増加しました。この倒産件数は全業種内でも最も大きな割合を占めています。コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻による影響で建設資材の高騰、人材不足が叫ばれながら、東京五輪バブルが業界の景気を牽引していた建設業界は何が起きているのでしょうか。
現在、建設業界が苦境に立たされています。2024年4月1日から時間外労働(残業時間)の上限規制が適用されるのを受けて、建設業界は働き方改革やデジタル化を推進しています。業務の進め方や情報システムなどを見直して労働環境を改善することで、いわゆる建設業界の「2024年問題」に対処する必要があります。
2024年以降は建設業も労働時間に関して、「原則月45時間、かつ、年360時間以内の残業時間の制限が適用」となります。
さらに国土交通省が決めたBIM/CIM適用問題が迫っています。BIM/CIM(Building/ Construction Information Modeling, Management)とは、計画・調査・設計段階から3次元モデルを導入し、その後の施⼯、維持管理の各段階においても、情報を充実させながらこれを活用し、あわせて事業全体にわたる関係者間で情報を共有することにより、一連の建設生産・管理システムにおける品質確保と共に受発注者双⽅の業務効率化・高度化を図るものです。
この窮地の建設業界に打開策はないのでしょうか。建設業を主要取引先とするスカイマティクス(東京都中央区)が、「建設DXに関するアンケート調査」を実施しました。その結果によると、今後の建設業界復活のカギにドローンの導入、その潜在能力が注目されています。
建設業界を苦境に陥れた原因は多々あります。コロナ禍等の影響は、他の業界でも同じです。建設業界に追い打ちをかけるように苦しめたのは、先に示した行政の各種勧告です。
まず国交省が原則適用と定めた「BIM/CIM」適用期限である「2023年度から対応できる」と答えたのは全体でわずか16.2%でした。従業員数300人以上の企業で30.1%、20~299人の企業で10.9%、1~19人の企業では3.9%。特に小規模企業でBIM/CIM対応が遅れていることが分かります。
業界のデジタル化のネックとなっているのは従来利用してきたCADソフトからのデータの意向の難しさ、建設工程全般に影響を与えるBIMのスケジュール感への理解だと指摘されています。
それではBIM/CIMを推進するため、すでに導入済みの建設ICTツールにはどのようなものがあるのでしょうか。
CADはもはや建設業界の必須のツールと言えますが、それに肉薄する導入率があったのがドローンでした。低コスト化が進んだこと、操作が意外に簡単、人間がカメラで撮影するのが困難な場所でも、撮影することができる。一度に広範なエリアを撮影できる等のハードルの低さが導入を後押ししたなのではないかと推測されます。
ドローンで撮影したデータは地理空間情報や時系列として情報処理解析すれば、BIM/CIMに適用した設計データの納品が可能になります。少なくともドローンには、BIM/CIMを援護する潜在能力を秘めています。
IT系の機材・ツールの導入に企業を悩ませるのは、それを使いこなすための人材不足や導入すること自体への理解を得る難しさといったことが挙げられます。すでに導入済みの機材をベースにしてBIM/CIMに取り組むのであれば、敷居はぐっと低くなるでしょう。
その点、ドローンの潜在能力には期待できそうです。
最も生産性向上に寄与した建設ICTツールに関するアンケートでは、下の図のような結果が出ました。
こちらは、実務に一番関係のありそうなCADを抜いてドローンがトップの位置につけました。ドローンの使い方は撮影や測量、あるいは運搬とさまざまありますが、ドローンで取得した地形データを3DCADや三次元データ作成へ転用する流れも想像できます。
BIM/CIM適用のみならず、2024年にはこれまで建設業界に関しては政府が特例として一部許容してきた「働き方改革関連法」による残業時間の制限に関しても、BIM/CIM適用にうまく対応できれば、工数やコスト削減の実現にも期待がもてそうです。
2023年度以降は、医薬品卸倉庫と病院をドローンで結ぶ「薬のオンデマンド輸送」をはじめ、物流業界ではますます注目を集めそうなドローンですが、今回のアンケート結果に、ドローンのさらなる潜在能力が垣間見えた気がします。
九州大学大学院工学研究院都市システム工学講座教授の馬奈木俊介氏はこう指摘します。
「調査結果から、建設業の小規模企業では、建設 ICT ツールの導入率が全般に低いことが示されました。これが建設業の生産性向上のネックとなっていると考えられます。また、ドローンや 3D CAD 等の導入率が高いことと、ドローンや 3D CAD 等の生産性向上の寄与度が高いことも示されました。
ドローンはそれほど高額ではないため、小規模企業でも導入しやすいツールです。ドローンで地形データを取得し、3D CAD 等で 3D データとして活用することで、様々な応用ができる可能性があります。まずはドローンの普及によって、建設業全体の生産性が向上することが期待できます」
※本稿は、橋爪大三郎『日本のカルトと自民党 政教分離を問い直す』(集英社新書)の一部を再編集したものです。
さて日本では、(カルト教団であってもそうでなくても)宗教団体が政治的パワーを持つ、という現象がある。これは、どういうことなのか。
それは、選挙のときに、まとまった票が見込めるからである。宗教団体票である。
すると、政党は、選挙を有利に運ぼうと、宗教団体と良好な関係を築こうとする。宗教団体は、票と引き換えに、政治的な要求を政党に持ちかけることができる。これが、宗教団体の政治的パワーの源泉である。
宗教団体が、集票マシンになる。――これは、日本では当たり前だと受け取られ、あまり不思議に思われない傾向がある。けれども、国際的にみると、とってもとっても、特殊な現象である。西欧社会、たとえばアメリカでは、こんなことは考えられない。「特殊な現象」を通り越して、スキャンダルと言ってもいいほどである。
創価学会の政治力の源泉は、学会員の献身的な選挙活動である。
選挙になると、創価学会は燃え上がる。親戚や友人に電話をかけまくる。ビラを配布して回る。ポスターを貼る。選挙事務所をボランティアで手伝う。ほかの政党がうらやむほどの厚い支援を、公明党は受けることができる。浮動票を集める力は、それほど大きくないかもしれない。けれども、確実に読める票が集まることほど、心強いことはない。
小選挙区制度のもと、自公の選挙協力は洗練の度を加えている。一人区の立候補を、自民党と公明党で調整する。「一人区は自民党、比例区は公明党」などと、投票を依頼する。両党が綿密に協力して、目一杯の議席を獲得して分け合うことをはかる。
政党と政党が、選挙協力をしたり、政策協定を結んだり、連立政権を組んだりすることは、問題がない。ふつうの政党同士であるならば。
公明党は、創価学会の価値観、世界観をもとに行動する、宗教政党である。創価学会の価値観、世界観がストレートに政治に反映してしまう点が、問題なのである。
宗教教団が政党をつくる。こういう、民主主義の原則と合わないことが起こったのは、創価学会の世界観によるところが大きい。
創価学会の人びとはたぶんこう思った。政治家は腐敗し、汚職にまみれている(そうだろう)。一般大衆を大事にする、大衆のための政治が必要だ(そうだろう)。いまある政党はどれも信頼ならないから、清潔で信仰を持つ人びとの新しい政党が必要だ(ここが問題だ!)。
この最後のところが、キリスト教にもとづく西側世界の考え方と、まるで違っている。そして、民主主義の原則から逸脱していく、原因になっている。本人にそのつもりがなくても。
キリスト教は考える。人間は罪深い。しょっちゅう間違いを犯す。社会が不完全なのは当たり前である。政党も同じだ。正しい信仰というものはある。だが、正しい信仰を持っている人びとが政党をつくったからといって、ほかの政党よりましなものができるわけではない。創価学会の信仰が正しいからと言って、創価学会が政党をつくれば政治がよくなる、とは決して考えないのだ。
そのかわりに、どう考えるか。人間は間違えるが、悔い改め、間違いを正すことができる。誰にもそのチャンスがある。選挙がその機会だ。有権者が議員を選び、代表として行動する権限を与える。だがそれは条件つきだ。有権者の信託に応えなければ、つぎの選挙で落選する。どこかに理想の政治や政党があるわけではない。不断にそうやって、互いの過ちを正していくことが、政治をよくする唯一の道である。
だから教会は、「公明正大で」「清らかな」よい政党などそもそも存在しないと考える。一人ひとりが神に導かれ、まあましな行ないがどうにかできるだけだ。─こう考えれば、現実的であり、民主主義の原則とも合致する。
創価学会は、既存の政党を信頼せず、憎み、前途がないものと思った。だから、ピュアな政党として、公明党をつくった。
これは、政治思想として、間違っていると思う。少なくとも、民主主義の考え方ではない。いい政党/よくない政党があります。いまある政党はよくない政党で、救いようがないです。だから、いい政党=公明党が必要です。これでは、政治はよくならない。むしろ、いまある政党の欠点を正して、少しでもましな政党につくり替えていく努力が大切だ。公明党さえよければいい、という考え方では、それ以外の政党がそのままになってしまう。
むしろ、創価学会としては、政治に対して厳しい批判の目を向け、個別の政策や候補者のよしあしをチェックする役割に徹したほうがよかったろう。そのためのメディア(新聞や雑誌など)も持っているのだから。
それでは、公明党はどうすればいいか。
国政政党としての公明党は、解散するのがよいと思う。
そうすれば、創価学会⇒政治、の影響力について、一般国民の疑念を持たれなくてすむ。日本の政治も、国会運営も、ずっとすっきりするはずだ。
非自民連立政権(細川政権)の当時、公明党自身が、その道を模索した。そのあと、自公連立政権の時代が続いているが、いつまでも続くはずがない。民主主義の原点に戻ろう。公明党は、母体である創価学会を大事に思うなら、国政政党としては店じまいするのがよい。
県政以下の地方自治については、どうか。公明党が、政党としての活動を続けたいなら、地域に貢献する政党として、存続すればよいと思う。地方議会の政党は、国政の立法に関与しないのだから、宗教教団と深いつながりがあっても、社会に与える害は少ないからだ。
それでは、共産党はどうすればいいか。
共産党は、もともとマルクス主義の革命党だった。それがなし崩しに議会主義の政党になった。にもかかわらず、党内民主主義のあり方が不透明で、上意下達の民主集中制をそのままにしている。
まず、共産党の看板を下ろそう。そして、共産党の時代のさまざまな過ちを反省し、謝罪しよう。昔、暴力革命路線をとったこと。リンチ殺人事件で有罪となった人物がずっと党の指導的地位にあったこと。組織原則を改め、党内民主主義を確立し、ふつうの政党に生まれ変わろう。野党がもし再編統一するなら、この際解党して、新政党に合流するのもよいと思う。
それでは、乱立する野党はどうすればいいか。
自民党の長期政権が続いているのは、野党がふがいないことが原因の一つである。
私に言わせると、野党は、政治のなんたるか、政党のなんたるかがわかっていない。
政党は、選挙区で議員を育てる地方組織である。政党は、与党と野党と、二つあれば十分である。人脈や、考え方(イデオロギー?)や、過去のいきさつや、支持母体の違いで細かく分かれてはいけない。自民党が、政党として近代化できていない、いまのうちがチャンスだ。しかも自民党は、公明党の助けを借りないと過半数が取れない。それでも足りなくて、日本会議や統一教会の手も借りている。そんな自民党に、有権者の大半はあきあきしている。
乱立している野党は、どれも解散して、一つになりなさい。
ただし、統一教会との関係が疑われた野党(たとえば、日本維新の会)は、事実関係を明らかにし、処分と謝罪をしてから、解散しなさい。
政策を近づけよう、などとしてはいけない。口もききたくないほど仲が悪くても、気にしてはいけない。まず、仕組みをつくる。有権者の意思が議会に届く、パイプを設計する。選挙区の候補の公認は、予備選で有権者に決めてもらうのがいちばんいい。党の役職は、あとでゆっくり選挙で決めればいい。とにかく一度、総選挙を戦える体制をつくろう。
有権者は、いまのままの政治でいいと思っていない。その有権者の思いをきちんと言葉にして、健全な市民・有権者の思いをストレートに政策に結びつける仕組み(選挙区ごとの組織)をつくろう。それができれば政権は取れる。いや、政権を取ることを目的にしてはいけない。正しくて有効で近代的な政治のスタイルを、創作する。それを目標にしよう。
総選挙は、三回ぐらい続けて負けることを覚悟する。有権者のためを考える。有権者に合わせてはいけない。自民党よりはるかにましな政党をつくる覚悟がなければ、政治家はやめたほうがいい。
さて、自民党をどうすればいい。
自民党は、近代的な政党のかたちをなしていない。
それに手をつけるのが大事なのだが、これは時間がかかる。その前に急いでやることが三つある。
第一。統一教会と絶縁する。絶縁するやり方は、本書の第2部でのべた。すぐやるべきだ。
第二。日本会議と絶縁する。宗教団体に票の取りまとめを頼まない、とはっきり決める。業界団体や地元後援会とはつき合ってよいが、宗教団体とは距離を置く。これを、党の方針としてはっきりさせよう。
第三。公明党との連立を解消しよう。公明党は、宗教教団を母体とする政党で、自公連立は政教分離の原則、民主主義の原則に反するからだ。
自民党はもともと、創価学会・公明党と手を結ぶことに、反対の意見が強かった。当然だろう。自民党はその原点に、立ち戻る必要がある。
統一教会とのズブズブの関係を続けてきたことが背景になって、最大派閥の長で、元首相の安倍晋三という、自民党の大事な政治家を失った。悔やみ切れない無念な事件である。
安倍元首相がいまの自民党を見れば、何と言うだろうか。こんな結果を招いた自らの政治家としての人生をふり返って、思うところがあるだろう。そして、こう言うだろう。宗教団体との不明瞭で怪しい関係をそのままにしないで、きちんと清算しなさい。国民に胸を張れるような近代的な政党に生まれ変わりなさい。私には、そう言っている声が聞こえる。
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