令和の社会・ニュース通信所

社会の出来事やニュースなどをブログに書いて発信していきます。あと、海外のニュースなども書いていきます。

    2023年01月



    モラルの問題かな。

     1月8〜22日にかけて行われた大相撲1月場所。大関・貴景勝が「12勝3敗」をマーク2020年11月場所以来、自身3度目となる優勝を果たした。

     今場所は2022年11月場所で正代が大関陥落、御嶽海が大関特例復帰に失敗したことで125年ぶりに1横綱1大関となった上、横綱・照ノ富士の休場により0横綱1大関に。その1大関だった貴景勝が番付最上位としての地力を見せた場所となったが、熱戦続く傍らでは観客の問題行動も目立った。

     5日目の貴景勝対平幕・玉鷲戦では、行司が軍配を返し、両力士が腰を下ろした後も客席の一部ファンが「貴景勝!」と大声で名前を叫び、怒鳴り声のようなヤジを飛ばすなど静かにならず。両力士はヤジで集中を乱されたのか、立ち合い呼吸が合わず3度不成立に。4度目でようやく成立し貴景勝が勝利した後にも指笛の音が鳴り響いていた。

     >>大相撲、貴景勝戦中の一部観客に「マナー悪すぎ」ヤジ連発で怒りの声 取組も3度ストップ、原因はルール緩和?<<

     また、11日目の平幕・宇良対平幕・輝戦でも、腰を下ろした両力士がほぼ同時に右手を地面についた瞬間に突然「オラ宇良! 頑張れ!」という大声のヤジが上がり、これにつられたのか輝がつっかけてしまい立ち合い不成立に。すぐに土俵下の勝負審判へ頭を下げた輝は同じ失敗はできないと固くなったのか、2度目の立ち合いは左足をあまり踏み出さず、その場で胸を出すように立って宇良の当たりを受け止める中途半端な形となっていた。

     今場所はこれ以外にも10日目の平幕・遠藤対平幕・宝富士戦で取組開始まで声援・ヤジが止まらなかったり、千秋楽の平幕・御嶽海宝富士戦で御嶽海が勝利した直後に指笛が鳴ったりといった事例があった。立ち合い中の声援やヤジは力士の集中力を乱すとかねて問題視されている上、指笛については観戦契約約款(2012年1月26日制定、同年5月1日施行)で禁じられている「相撲場内外でみだりに気勢を上げ騒音を出す行為」にも該当するが、マナールールに違反した観客は少なからず目についた。

     「今場所、問題視された観客の問題行動ですが、コロナ禍以前の2019年までに比べると特段多かったわけではありません。ただ翌2020年以降と比較するとかなり目立った印象です。相撲協会はコロナ禍を理由に2020年から禁止していた声出し応援を、今場所からマスク着用の上ならOKと一部緩和。これもあり今場所は取組前の仕切りで多くの声援が上がっていましたが、場内のにぎやかな雰囲気に気分が高揚しはめを外してしまった観客も少なくなかったということなのでは。また、3年ほど静かな本場所が続いていた分、ヤジ・指笛は力士や視聴者にとって以前よりうるさく聞こえた面もあったようです」(相撲ライター)

     協会は今場所から声出しと共に、それまでは1人1本程度としていた飲酒も本数制限を撤廃するなど緩和しているが、これもヤジの頻発に影響したのではという見方もある。競技は違うが、プロ野球・阪神の青柳晃洋2023年1月15日放送の『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)に出演した際、本拠地・甲子園でのヤジについて「コロナになってお酒とかが販売できなくなって(たけど)、最近お酒出てきてからちょっと増え始めましたねヤジは。飲むとやっぱり言っちゃうらしくて」とアルコールの有無に左右されている面があると指摘している。相撲でも同様の現象が起こっているとしても不思議ではないだろう。

     土俵上の力士に声援を送るのは現地観戦の醍醐味の一つではあるが、興奮のあまり取組に水を差すことがないよう、ファンには節度を持った行動が求められているといえそうだ。

    文 / 柴田雅人

    画像はイメージです


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    女性に教育をさせない。タリバンは何を恐れているのかな。

    1 香味焙煎 ★ :2023/01/30(月) 05:44:44.97ID:d9M0ty+79
     【ニューデリー時事】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権は30日までに、私立を含む各大学に対し、女子に入試を受けさせないよう命じた。暫定政権は既に全大学に対して女子教育の停止を命じており、教育現場からの女性排除を一段と進めた。
     暫定政権の高等教育省が各大学に書簡を出した。理由は明らかにしていない。期間は「追って通知があるまで」とし、従わない場合「法的措置を取る」としている。アフガンでは通常、大学入試は2月末から3月ごろ行われる。

    時事ドットコムニュース
    2023年01月30日05時25分
    https://www.jiji.com/jc/article?k=2023013000099

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    人類をおくるのかな?

    原子力を利用した宇宙ロケットの実現が近づいています。

    2023年1月24日NASAアメリカ国防高等研究計画局(DARPA)は、原子力ロケットエンジン共同開発計画明らかにしたのです。

    従来の3倍以上の効率が得られるため、有人火星探査に必須な「移動時間の大幅な短縮」を可能にします。

    目次

    3倍以上の効率を誇る原子力ロケットエンジン

    人類は、太陽系の中で比較的地球と近く自然環境も似ている「火星」に興味をもち、火星探査を続けてきました。

    しかし「比較的距離が近い」と言っても、地球と火星は最接近した状況でも約5600万km離れており、移動には膨大な時間がかかります。

    火星まで片道半年以上かかる
    Credit:Canva

    例えば、NASAの「マーズ2020ミッションでは、2020年7月30日に無人探査機を搭載したロケットが地球で打ち上げられ、2021年2月18日に火星に着陸しました。

    片道7カ月半の長旅を経てようやく到着したのです。

    科学者たちは火星をより深く知るための「有人火星探査」を視野に入れていますが、「往復と滞在の合計で2~3年間かかる」ことや、それに伴って「大量の物資と燃料が必要である」ことがネックとなっています。

    また宇宙飛行士はこの半年近い移動期間を狭い船内で生活しなればならず、その間ずっと放射線にさらされるリスクもあります。

    これらの健康リスクを考慮すると、できる限り移動時間を短縮することは必須の課題と言えるでしょう。

    こうした課題を解決するのが、原子力推進システムかもしれません。

    原子力を用いるなら、火星までの移動時間を短縮できる
    Credit:Canva

    原子力を利用するなら、化学燃料を燃焼させる現行の推進システムよりもはるかに効率を高められるのです。

    NASAでは、1960年代から原子力推進システムが研究されてきましたが、政治的、技術的、安全性の面で高いハードルがあり、実用化には至りませんでした。

    ところが近年、彼らは再びこの分野に大きな力を傾けるようになりました。

    そして2023年1月24日、有人火星探査を想定した原子力ロケットエンジンの開発計画を明らかしました。

    2027年に実証実験予定の「核熱ロケット」イメージ
    Credit:NASA,DARPA_NASA, DARPA Will Test Nuclear Engine for Future Mars Missions(2023)

    この計画に利用するのは、原子力推進システムの1つである「核熱ロケット(nuclear thermal rocket」です。

    これは核分裂で発生する膨大な熱エネルギーで液体推進剤を加熱し、ノズルから噴射させるというシステム

    NASAは、核熱ロケットなら「従来の化学推進よりも3倍以上の効率が得られる」と主張しています。

    2027年には実証実験が行われる予定です。

    これが予告通り実施されるなら、有人火星探査が一気に現実味を帯びることでしょう。

    また今回の発表(核熱ロケットの開発)とは別に、新たな「原子力ロケットエンジンアイデア」も続々と生まれているようです。

    例えば2023年1月10日NASA報告では、フロリダ大学(University of Florida)のライアン・ゴッセ氏ら研究チームが考案した新型ロケットエンジンが紹介されています。

    フロリダ大学が考案した新しい原子力ロケットエンジン
    Credit:Ryan Gosse(University of Florida)_New Class of Bimodal NTP/NEP with a Wave Rotor Topping Cycle Enabling Fast Transit to Mars(2023)

    これは「核熱推進(NTP:Nuclear Thermal Propulsion)」と「原子力電気推進(NEP:Nuclear electric propulsion)」を組み合わせたハイブリッドシステムであり、仮に実現するなら、「有人宇宙船を火星まで片道45日間で輸送できる」とのこと。

    将来、「無人機で7カ月半」だったものが「有人機で1カ月半」に変わるかもしれないのですね。

    とはいえ原子炉を用いる以上、すべての計画に安全面での懸念が残ります。

    今後、原子力ロケットエンジンの技術が発展していくには、技術以外の様々なハードルも越えていかなければならないでしょう。

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    火星まで45日!? NASAが核熱ロケットエンジンの開発を本格化


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    分散化や石油消費量の削減などをしたいといけないけど・・・・、だからといって原発回帰はよくない。

    石油コンビナート

    ウクライナ侵攻は世界のエネルギー問題を悪化させた。日本はロシアが極東で手がける石油・天然ガス開発事業サハリン2に多くを依存しており、侵攻によってロシア批判が世界で強くなる中、日本の三菱商事と三井物産は引く続きサハリン2に出資を続けるという苦渋の決断をした。


    ■ロシアからの石油・天然ガス

    日露関係が冷え込む中、いつウラジーミル・プーチン大統領に石油天然ガスを止められるか分からず、極めて高いリスクがある。

    しかし、日本の逼迫するエネルギー事情から、リスクを背負ってでも続けなければならないという2社の強いジレンマが想像できる。


    関連記事:W杯開催国カタールの光と影… 人権や環境問題などで批判される背景に「文明の衝突」

    ■今後のリスクは中東に

    しかし、日本の石油事情を考えれば、今後のリスクは中東にある。日本は石油の9割以上をサウジアラビアUAEカタールなど中東に依存しており、それに比べるとロシアは微々たるものだ。

    だが、今年以降、中東情勢は厳しくなるかも知れない。じつはイランがその原因で、最近イランは核開発を再び活発化させており、昨年末にイランと対立するイスラエルでは過激なベンヤミン・ネタニヤフ政権が誕生し、場合によってイスラエルイランを攻撃する潜在的リスクが浮上している。


    ■日本の石油事情が悪化の可能性

    しかも、イランウクライナ侵攻を続けるロシアを庇い、ロシアへ自爆型ドローンを大量に供給するなどし、世界から批判の目にさらされている。欧米もイランへの苛立ちを昨今かなり強めており、今後はイランの行動次第で中東情勢が悪化する恐れがあるのだ。

    仮に中東有事となれば、日本の石油事情は大きく悪化することになり、ガソリン価格が急激にアップし、市民の生活が滞る可能性が高い。今後の中東情勢には注意が必要で、中東依存を下げることも国家戦略として重要になる。

    ・合わせて読みたい→いよいよ始まる『FIFAワールドカップカタール2022』 治安面で心配は…

    (取材・文/セレソン 田中

    脅かされる日本の石油事情 中東・イスラエル&イランの緊張が激化の恐れ


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    理由がある

     2002年3月に発覚した「北九州監禁連続殺人事件」。起訴された案件だけで7人が死亡しているこの事件では、主犯の松永太(逮捕時40)と緒方純子(同40)が、緒方の親族らへの殺人罪(うち1件は傷害致死)に問われ、松永の死刑と緒方の無期懲役刑がそれぞれ確定している。

     すでに司法上の決着がついた同事件だが、そのなかには、事件化されずに“謎の死”との扱いを受けたものもある。

    次の“金づる”にされたのは元交際相手

     松永と緒方が最初に関わったとされる殺人事件は、彼らに監禁致傷の被害を受けた少女・広田清美さん(仮名、以下同)の父である広田由紀夫さん(死亡時34)が、福岡県北九州市内のマンションで、通電などの虐待を受け続けたことによって、1996年2月に衰弱死したもの。

     だがそれよりも前の、93年10月から94年3月にかけて、松永と緒方、彼らの子供と同居していた福岡県筑後地方出身の母子2人が、連続して死亡するという出来事が起きているのだ。

     女性の名前は末松祥子さん(死亡時32)。娘の名前は莉緒ちゃん(死亡時2)という。

     祥子さんは20歳の頃に松永と交際していたが、88年に筑後地方の役所に勤務する男性と結婚。91年10月に莉緒ちゃんを含む女の子ばかりの三つ子を生んでいた。

     松永と緒方は、松永が福岡県柳川市で営んでいた布団訪問販売会社「ワールド」が破綻したことや、詐欺事件と暴力行為等処罰に関する法律違反事件で指名手配されたことを受け、同市から逃走。同県北九州市で人目を避けて暮らしていた。

     当時の彼らは、逃走に同行させたワールドの元従業員・山形康介さんに、彼の母親から多額の送金をさせるなどして、生活資金としていたのだが、松永の暴力に耐えかねた山形さんが、93年1月中旬に共同生活から逃げ出してしまう。そこで、次なる“金づる”を求めた松永が、祥子さんに甘言を弄して接近したのだった。

    結婚をエサに寄生され、娘は不審死、本人は自殺に追い込まれた

     この際の状況について、松永と緒方の福岡地裁小倉支部における公判での、検察による論告書には以下のようにある。

    〈被告人両名(松永と緒方)は、山形に代わる金づるとして、松永がかつて交際していた末松に着目し、緒方が子供を抱えて窮乏しているなどと申し向けてその同情を誘い、これに付け込み、平成5年(93年)1月19日から同年4月2日までの間、前後4回にわたって、末松から、(松永と緒方の)長男の出産・育児費用等の名目で、現金合計240万円を受領した〉

     緒方が長男を生んだのは93年1月下旬のことだ。論告書は続ける。

    〈また、被告人両名は、同月ころ、末松をして北九州市小倉北区東篠崎×丁目「東篠崎マンション」(仮名)30×号室を契約させ、同室を新たな隠れ家とした。他方で、松永は、末松をその三つ子と共に家出させ、同月下旬ころ、これも同女名義で契約させた同市小倉南区内の「横代マンション」(仮名)60×号室に入居させた。末松は、同年7月×日には当時の夫と離婚し、その後、被告人両名も同室に移り住み、末松との共同生活が始まった〉

     そこで松永は祥子さんに対して、自身との結婚をちらつかせながら、子供の養育費等の名目で彼女の実父や前夫にカネの無心をさせた。結果として、これまでに彼女が渡した240万円とは別に、93年6月10日頃から94年3月9日までの間に1141万円を出させている。その渦中に悲劇が起きた。以下、論告書から。

    平成5年10月29日、末松の三つ子の1人であった末松莉緒(当時2歳)が、頭部打撲による急性硬膜下血腫により死亡したため、被告人両名は、その直後に、隠れ家を前記「横代マンション」60×号室から、末松の実父名義で借りていた北九州市小倉北区の「三郎丸ビル」(仮名)40×号室に変更した〉

     この莉緒ちゃんの死亡については、自宅での出来事であることから、当然ながら警察による聴取も行われており、当時は事故であるとの結論が出されていた。後の松永らの裁判での論告書は、この時期に祥子さんが実父や前夫から受けた送金額を月別に挙げている。そこでは莉緒ちゃんが死亡した直後から急激に送金額が増え、93年11月から94年1月までの3カ月間は計約630万円とある。

     この点について論告書は、〈この時期、被告人両名が、莉緒の死亡を受けて、更なる逃亡の必要に備えていたことがうかがわれる〉と説明。しかし、94年2月になると祥子さんへの送金額が47万円に減り、同3月も、9日に71万円を送ってもらったが、それ以降は送金が止まっていることで、同論告書は〈末松の金づるとしての利用価値も失われつつあったことが認められる〉と指摘する。

     そして祥子さんは、94年3月31日に、大分県別府市の海岸で水死するのだ。この案件についても警察による捜査が行われ、自殺であり事件性はないとの結論が出されている。

    祥子さんの左手に包帯、頬には痣が…

     とはいえ、02年に松永と緒方が逮捕された際、家宅捜索によって押収された写真類があり、それによって生存時の祥子さんが虐待を受けていたことが判明する。以下のことを論告書が明かす。

    平成5年(93年)夏ころに撮影されたと思われる写真(写真番号は省略、以下同)では、末松の左手に包帯が巻かれており、さらに、同年12月10日ころ撮影された写真には、末松の頬に痣らしきものが見え、同月24日に撮影された写真では、末松は、ホテルの洋室の床に正座させられている様子である。(中略)

     そして、同年(94年)2月23日ころに撮影された写真では、乱雑に切りそろえられた髪型をし、化粧気もない生気を欠いた表情で正座する末松が写されている。

     以上の末松の写真を見れば、少なくとも、末松が、苦境にある被告人両名のために多額の現金を提供してくれた人間として丁重に扱われていた痕跡は皆無であり、むしろ、その身体の負傷状況や、ろくに美容院等にも行かせてもらえずにいた様子などからは、被告人両名が、種々の生活制限や虐待を通じ、末松を支配していたことが認められるのである〉

     私は02年6月に、筑後地方に住む祥子さんの父・末松行雄さんから話を聞いている。

    「祥子は(93年)4月に家出したとですけど、その前に、あの子が毎晩出かけるいうことを婿さんから聞いて、私が問い質したんです。そうしたら、『緒方さんという知り合いに、もうすぐ子供が産まれるとやけど、旦那さんが助からんごとある(助からない)病気で、ものすご大変なんよ』と言うんです」

     松永は祥子さんに対して、緒方はワールドの事務員だと説明しており、それを信じた祥子さんは、緒方の出産費用などで約240万円を振り込んでいる。行雄さんは続ける。

    「私が注意しても、夜に出歩くのを止めないため、それについて咎めると、涙を流しながら、『緒方さんはかわいそうな人なの。貧乏で子供のミルク代もなかけん、米のとぎ汁やら飲ませようとよ』と言うのです」

     松永は自分との結婚をちらつかせて、子供を連れて自分のもとに家出してこないかと持ちかけた。そして祥子さんは3人の子供を連れて家を出てしまう。祥子さんが聞かされていた緒方の話は、あくまでも松永が作った、彼女の同情を誘うための“設定”である。だが、松永に対する恋慕が、そうした嘘を見抜けなくさせてしまっていた。

    父親は娘を不審に思いつつも金を送り続けた

    「家出の前に1回、祥子に頼まれて20万円を振り込んだことがあったとです。でも、そのときは理由を言わず、ちょっと貸してほしいみたいな感じで、なにも疑いませんでした」

     祥子さんの家出については、夫からではなく、本人からの連絡で知ったようだ。

    「5月初めごろに本人から『いま家出して別府(大分県)におる』っちゅう電話があったとですよ」

     そこで彼女が子どもを連れて家を出たことを初めて知り、娘を叱っている。

    「それはもう、なんしよっとかって。3人も子どもがおって生活できっとか(できるのか)ってね……」

     実際のところ、この時期の祥子さんは別府ではなく北九州市にいた。だが、連れ戻しに来られないようにするため、別府だと嘘をついていたのだ。松永という男の存在についても、02年に彼らの事件が発覚して、初めて警察から聞いたことだと話す。

    「最後に50万円(実際は71万円)送ってから、10日くらいで亡くなったのかな。こっちはそれまでに、もっといっぱい送っとったとやけど、おカネがなくなっとるでしょ。(警察からは)『なんに遣ったかわからん』って言われたね。俺もバカやけん、送ってくれ言われたら、送りよったけん……」

     行雄さんはキャッシュカードを持っていないと説明する祥子さんに、別府市内にある郵便局留めで送金をしていた。しかし、彼女は父親や前夫からの送金以外にも、カネの工面を行っていた。その一つが消費者金融での借金である。

    「祥子が死んでからわかったことやけど、(消費者金融からの借金は)250万から300万近くやなかでしょうか。50万ずつとかで、何軒かに借りとりました」

     地名以外の具体的な居場所を明かさない祥子さんは、頼み事があるときにだけ、実家に電話をかけてきたそうだ。

    「2、3日に1回のこともあれば、間が空くこともあり、平均したら1週間に1回くらいやったですかねえ」

     その際に行雄さんは、離婚の原因についても尋ねている。

    「まあ、訳わからんこと言いよったね。おとなしか婿さんなのに、婿さんから暴力を振るわれたやらね。もう明らかに嘘ってわかることを言いよると。あと、家出から1、2カ月経ってから警察に捜索願を出したら、本人がそれを取り消したり……警察からね、『本人が取り消してくれち言いよるから、取り消した』っち連絡を受けたとですよ」

    自殺直前の会話は「死んだ孫の保険金はどうなったか」

     93年10月に莉緒ちゃんが“事故死”をしたということは、電話ではなく、手紙で知らされたが、理由についてはなにも書いていなかった。祥子さんはその後、残り2人の娘を元夫のもとに戻している。

    「(祥子さんから)連絡があって、『久留米の託児所に預けたけん』て。それで引き取りに行ったとです。ただ、その子らを祥子が連れてきたかどうかは、当時聞いてなかったもんで、わからんとです」

     さらに亡くなった莉緒ちゃんの遺骨は別の方法で届けられた。

    「こっちが(遺骨を)送れ送れって言いよったとですよ。そしたら、『鳥栖(佐賀県)の駅前のコインロッカーに入れた』ち、ロッカーの鍵が送られてきたとです」

     その時期にはすでに、祥子さんの口調はかつて知る彼女のものではなく、別人のようになっていたと語る。

    「孫が亡くなったあとで、こっちが何度も帰って来いと迫ると、そのうち、弁護士の名前と電話番号を挙げて、そこに電話して話してくれやら言うようになったとです。あとで警察の人が言うには、そりゃ本物の弁護士やなくて、松永のことやろうって……。弁護士について、昔はメモば残しとったとですけど、祥子が死んでから捨ててしもうて……」

     行雄さんが祥子さんと最後に話したのは、彼女が“自殺”する2日前のことだ。

    「死んだ孫の保険金はどうなったかという話でした。『それは婿さんの方に行っとるはずやろうもん』と言うと、納得したようで、電話ば切ったんが最後でした」

     その後、大分県警からの連絡で、行雄さんは娘の“自殺”を知らされることになる。

    「自分から飛び込んだかもしれんばってん、祥子の遺体ば引き取りに行ったときに、あの子は家を出たときと同じ服装でした。(保険金を合わせて)1300万円近い金額を送ってもらっとるとにもかかわらず、預金口座には3000円しか残されとらんかったとです」

     その話を行雄さんから聞いてから20年が経った。あれからなにか新しい話は出てきたのだろうか。私は現在の状況を取材することにした。 

    “金づる”になった後に…不審死した32歳女性と2歳の娘は「北九州監禁連続殺人事件」の8、9人目の犠牲者だったのか へ続く

    (小野 一光)



    (出典 news.nicovideo.jp)

    【「北九州監禁連続殺人事件」に残された“謎の死” 母子2人の連続死が未解決になった理由とは】の続きを読む

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