かつては終身雇用の象徴のようだった大企業が早期退職者を募ることも、今では珍しくない。
早期退職者の募集でもっとも多いのは45歳以上のミドル層である。そこからは、一部の優秀な人材を除き、伸びしろが少なく給料も高い40代後半以降の社員を、企業側が「お荷物」とみなしている現実が浮かび上がる。早期退職に応じるとしても、会社に残るとしても、この世代の組織人にとってはショックな事実だろう。
■「50歳を過ぎたら早く辞めてほしい」会社の残酷な本音
「50歳を過ぎたら早く辞めてほしい」
『会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール』(集英社刊)はこんな企業側の思惑を知った上でどう生きるか、という指針を提示する。
しかし、会社から必要とされていないからといって卑屈になることはない。30年前後の会社員人生の間に積み上げた仕事のノウハウや人脈、専門知識、スキルは、自分で思っているより貴重なものだ。会社から「いらない人」とみなされている事実と、会社の外で活躍できる可能性は、関係があるようで実はあまり関係がない。会社があなたを必要としないなら、会社を離れ、フリーランスとして生きていく道もある。
■50代でフリーランスになれる人とそうでない人の違いとは
もちろん、どんな人でも独立してフリーランスとして活躍できるわけではない。やはり、会社から「不要」の烙印を押され、プライドを傷つけられながらも、それでも会社にしがみつかざるをえない人もいる。では、両者の違いはどこにあるのだろうか?
・専門分野のあるエキスパートかどうか
本書によると、「40代までに専門分野のあるエキスパート」になっておくことが、独立できるかどうかの一つの基準だという。会社には専門分野はないが、社内事情にはやたらと詳しい人もいる。こういう人には独立は向いていない。
・オフの時間に勉強できるかどうか
「年をとってまで勉強したくない」という人がいる一方で、仕事の時間以外にも、専門分野の勉強を怠らない人もいる。どちらが会社に頼らず生きられるようになるのかは明白だ。
・「仕事はお金のため」と割り切るかどうか
「仕事がお金のため」と割り切るのは職業人として悪いことではないが、「仕事はノウハウを盗む場」と考える人と比べると、将来の可能性を狭めてしまう。
・「人脈は自然にできるもの」と考えているかどうか
困ったときに身を助けてくれるのは人脈だ。だからこそ、お金を払ってでもいろいろな人に会っておくべき。その出会いが「人脈」と呼べるものになるかどうかは、あなたの魅力次第だ。
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会社員人生の曲がり角である50歳以降をどう働き、どう過ごすか。
本書はこの問いに対し、自身も退職を選び、フリーランスとして生きることに決めた著者が、実体験をもとに、答えていく。
会社から離れるか、しがみつくか。
離れるとしたらどうやって稼いでいくのか。
そのための秘訣も解説されているので、日々会社での居心地が悪くなっていることを実感している人は、参考にしてみてはいかがだろうか。
(新刊JP編集部)
(出典 news.nicovideo.jp)
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