アメリカで核兵器を管理するシステムは、旧式のコンピューターに頼っています。ですが国防総省は、古い技術の少なくとも一部…フロッピーディスク・ストレージ・システムをアップデートしようとしているのだそうです。
IBM Series/1
2014年に書かれた60 MINUTESの記事では、核管制センターの内部について触れられており、そこで大統領から核発射命令を受けるコンピューターが、半世紀近く前に発明された8インチのフロッピーディスクを使っていることが明らかになったのでした。
防衛系テック情報を扱うサイトC4ISRNETの報告では、核管制センターに緊急行動メッセージを送信する通信インフラである、戦略自動指揮統制システム(SACCS)が、フロッピーディスクを廃止しつつある、とあります。
第595戦略通信飛行隊司令官のジェイソン・ロッシ中佐はC4ISRNETに対し、SACCSは「高セキュリティーのソリッド・ステート・デジタル・ストレージ・ソリューション」にアップグレードされる、と話してます。
戦略通信部は、これについて米Gizmodoからのコメントにまだ返信がないままでいます。
C4ISRNETが指摘しているように、政府監査院は2016年に、SACCSは1970年代のIBM Series/1コンピューター上で稼働しており、国防総省は「2017年会計年度末までにデータ保存解決策、ポート拡張プロセッサー、携帯端末、そしてデスクトップ端末を更新する」計画だと伝えています。
古すぎてハッキング出来ない
目からウロコかもしれませんが、実は旧式のテクノロジーを使用していることが、システムの安全性を確保するという利点があったりします。ロッシ中佐はC4ISRNETに、こうコメントしています。
故障時のメンテが大変すぎる
とはいえ、古いシステムを維持するのはますます難しくなっています。ロッシ中佐いわく、SACCSのマイクロチップやマイクロボードといった構成部品が破損した場合、通常は交換部品がないため、技術者が部品を修理しなければならず、場合によっては顕微鏡で何時間もかけて部品を修理しなければならないというのです。こういった修理のほとんどは、民間の技術者が行います。ですが、それは若い作業員の中には、ハードウェアを保守するスキルを持った人がホンの数人しかいないから、なのです。
ということで、安全でありつつ面倒な旧システムを、最新でありながら面倒が少ないシステムと交換しています。ペンタゴンが言うように「高い安全性」であって欲しいものですね。
(出典 news.nicovideo.jp)
フロッピーディスク (floppy disk) は、磁気ディスクの一種で、磁性体を塗布・蒸着した樹脂製小円盤を樹脂製の保護ケースに入れたものである。 本来は記録媒体(メディア)が「フロッピーディスク」または「フロッピーディスクメディア」で、駆動装置(駆動し読み書きする装置)が「フロッピーディスクドライブ」(FDD) 61キロバイト (8,616 語) - 2019年10月21日 (月) 01:42 |
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【米軍、核兵器のシステムでフロッピーディスクを使うのをやめる予定。え、フロッピーディスク?】の続きを読む