令和の社会・ニュース通信所

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    カテゴリ:国内 > 環境



    監視カメラでも限界があるのかな?

    日本の生態系を破壊する外来種は、どこからやってくるのか。人気テレビ番組「池の水ぜんぶ抜く大作戦」(テレビ東京)の解説をつとめる久保田潤一さんは「一部の釣り関係者が自らの楽しみのために外来種を密放流している。見つけ次第駆除しているが、いたちごっこが続いている」という――。(第1回)

    ※本稿は、久保田潤一『絶滅危惧種はそこにいる』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

    ■「釣り人の密放流」との戦い

    「密放流」とは、生物を秘密裏にこっそり放流すること。意図的かつ必要な手続きを踏まずに放流することを指す。

    多くは一部の釣り関係者によって、自らの楽しみや利益のために行われるが、地域の生態系を破壊する最悪な行為の一つと言える。

    東京都には、都立公園(東京都建設局所管)が83カ所ある。

    その中でも最大の公園が、狭山丘陵にある野山北(のやまきた)・六道山(ろくどうやま)公園である。

    まだ一部開園していないものの、全部合わせた面積は260ヘクタールにもおよぶ。東京ドーム55個分という広さだ。

    公園の大半はコナラを中心とした雑木林に覆われていて、丘と谷が入り組んだ、自然豊かな場所だ。この野山北・六道山公園も僕たちが管理する公園の一つだ。

    この公園の中に桜沢という谷があり、そこに桜沢池という池がある(写真1)。

    これまでに僕たちが行った桜沢池の調査で、11種の生物が確認されているが、その顔ぶれに危機を感じる。

    ■「外来種御六家」全種がそろう池

    在来種はドジョウニホンスッポンニホンマムシ、アズマヒキガエル、スジエビ。特にアズマヒキガエルの大繁殖地になっていて、春は水際がオタマジャクシで真っ黒に染まるほどだ。

    ニホンスッポンニホンマムシ絶滅危惧種だし、これらを見るとむしろ良い池だなという印象を受ける。

    問題は外来種だ。

    オオクチバスブルーギル、コイ、アカミミガメ、ウシガエルアメリカザリガニの6種類で、いずれも「侵略的外来種(※1)」と位置づけられるものだ(写真2)。

    ※1「侵略的外来種」とは、外来種の中でも生態系への悪影響が特に大きいもの。日本における侵略的外来種は、環境省農林水産省によって「生態系被害防止外来種リスト」にまとめられている。

    日本中、どこの池に行ってもどれかは出現することから、僕は「外来種御六家」と呼んでいるが、その全種がこの池には勢揃いしている。

    ■「殴りかからんばかりに怒る釣り人」も

    その背景として問題なのが、バス釣り人の存在だ。

    都立公園では、一部の例外を除いて釣りを禁止しているが、桜沢池ではバス釣りをする人が後をたたない。

    釣る人がいるということは、池に放流する(した)人がいるということだ。

    この公園にはパークレンジャーを配置していて、パトロール中に釣り人を見つけた場合にはルールを伝え、釣りをやめるように指導を行っている。

    たいていの人は禁止であることをわかってやっているので、指導されると「はいわかりました」とおとなしく引き下がる。

    だがそれは表面だけで、レンジャーが立ち去るのを待って釣りを再開するパターンが多い。

    また、中にはレンジャーに殴りかからんばかりに怒る釣り人もいる。

    パークレンジャーは警察ではないので強制的にやめさせる権限はないし、ケンカをするわけにもいかないので、伝えるべきことを伝えた後には立ち去るしかない。

    対応はとても難しい。

    ただし、パークレンジャーは不屈だ。怒鳴られようがスカされようが、釣りの現場を確認したら必ず、何度でも指導を行う。公園の自然と安全を守るうえで欠かせない存在だ。

    ■上皇陛下が持ち帰ったブルーギル

    さて、桜沢池のかいぼりは、18年12月15日に実施となった。

    採れる魚は、多くがその年に生まれたブルーギルだ(写真3)。

    掬(すく)うたびにギル、ギル。

    最小のものは10円玉より小さい稚魚だ。明らかにこの池で繁殖している。なんと全部で2831匹も採れた。

    ブルーギルは、北米原産の外来種だ。1960年、当時の皇太子、明仁親王(現上皇)がアメリカを訪れた際にシカゴ市長から贈られ、15匹を日本に持ち帰ったという。

    それが皇居内の池や静岡県の一碧(いっぺき)湖に放流されたのを皮切りに、徐々に放流エリアが広がっていった。

    ■バス釣りのためにブルーギルを放流

    さらにそれを全国の隅々まで広げたのがバス釣りの流行だ。

    ブルーギルはオオクチバスの餌として良いので2種をセットで放流するべし」ということで、釣り関係者が全国の水辺に放流した結果、ここ狭山丘陵の池にもブルーギルが生息することになった。

    桜沢池のかいぼりでは、オオクチバスブルーギル、コイの3種については根絶させることに成功した。

    今後、ウシガエルアメリカザリガニが急激に増える可能性があることは経験済みなので、これに気をつけながら管理していけば、在来種の棲む池へと変えていくことができるだろう。

    絶望的と言えるほどの結果ではあったが、逆に言えばこれ以上落ちることはないし、今後は良くなる一方ではないか。このときはそう思っていた。

    ■「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」

    「これで桜沢池は生まれ変わるぞ」

    そう思っていた矢先のことだった。

    5月の終わり、すっかり平和になったはずの桜沢をパトロールしていたパークレンジャーより、緊急連絡が入った。

    「桜沢池を大きなバスが泳いでいる。少なくとも2匹いる」

    やられた、密放流だ。

    かいぼりでオオクチバスがいなくなったことを知ったバス釣り人が、またこっそりと放流したのだろう。

    あれだけみんなで頑張ったことを一瞬で無にしてしまう、その行為をいとも簡単にする人がいることが衝撃だった。

    オオクチバス特定外来生物に指定されているから、放流は犯罪だ。

    個人がこの罪を犯した場合、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金となる。

    ショックを受けつつも、ボヤボヤしていられない。

    5月の終わりは、オオクチバスにとっては繁殖最盛期に差し掛かっているから、もし見つかった2匹がオスとメスだったら、繁殖する可能性がある。

    そうなれば、せっかくの努力がいよいよ本当に無駄になってしまう。

    釣り経験のあるスタッフに指示し、すぐに2匹を釣り上げた。しかし翌日、オオクチバスの成魚がもう1匹泳いでいるのが確認された。

    ■密放流は「環境テロ」

    そしてその3日後、恐れていたことが現実になってしまった。桜沢池の中に、オオクチバスの稚魚が群れで泳いでいるのが発見されたのだ。

    孵化までの日数がおおむね1週間ぐらいであることを考えると、2匹を釣り上げたときにはすでに産卵は終わっていたことになる。

    環境保全的にも、精神的にもダメージが大きい。

    密放流を「環境テロ」と表現するのをときどき耳にするが、まさにそのとおりだなと実感する。

    やはり水を抜くしかあるまい。かいぼりでは池の水を電動ポンプで抜いたが、今回はサイフォンの原理で抜いてみることにした。

    時間はかかったが、池の水は見事に抜けて、オオクチバスの稚魚をすべて駆除することに成功した(写真4)。

    ■外来種駆除の取り組みに「腹を立てている人」

    「でも、また放流されるんじゃないだろうか」

    かかわっているみんなが、そう考えずにはいられなかった。だが、いいのだ。放流されたらまた水を抜いてすべて駆除する。

    何度でも。そういう姿勢を見せることが、密放流の防止につながっていくはずだ。

    池の水が抜けているうちに、釣りを邪魔するためのネット張りも実行。

    釣り人の気持ちになってみると、買ったばかりの高価なルアーを失うわけだから、これは嫌だろう。効果があるかもしれない。

    警察にも相談し、パトロールを強化してくれることが決まった。

    かいぼり後に密放流が行われたこと、それが犯罪であり警察に相談していること、密放流を目撃したら情報を寄せてほしいこと、これらを看板にしたためて、桜沢池の前に立てた。

    その後、新たな密放流は確認されていないが、水中に張ったネットルアーが引っかかっていたことが数回あったので、おそらくバスが駆除されたことを知らずに釣りに来た人がいたのだろう。

    また、設置した看板が壊されていたことが3度あり、我々の外来種駆除の取り組みに腹を立てている人がいることもわかっているので、油断できる状況ではない。

    今後もスタッフみんなで力を合わせ、桜沢池をよみがえらせる努力を続けていく。

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    久保田 潤一(くぼた・じゅんいち)
    NPO birth自然環境マネジメント部部長
    1978年福島県生まれ。特定非営利活動法人NPO birth自然環境マネジメント部部長。技術士。98年東京農業大学短期大学部に入学し、その後、茨城大学に3年次編入。卒業後、環境コンサルティング会社などを経て、2012年NPO birthへ。絶滅危惧種の保護・増殖や緑地の保全計画作成など、生物多様性向上に関する施策を広く行っている。テレビ緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」(テレビ東京系)にも専門家として出演。

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    【写真1】桜沢池(出所=『絶滅危惧種はそこにいる』)


    (出典 news.nicovideo.jp)

    【【外来種】なぜ池の水を全部抜いたのに、外来種がまた増えるのか…密放流という「環境テロ」を繰り返す釣り人の罪】の続きを読む


    容器そのものも変わるのかな?

    1 Gecko ★ :2022/12/14(水) 09:31:43.86ID:L2HTJj1Y9
    セブン‐イレブン・ジャパンは、12月上旬より順次、北海道内のセブン‐イレブン997店舗にて、弁当や惣菜等のオリジナルフレッシュフードに使用する容器を、石油由来の素材を削減したものに変更する実証実験を開始した。

    新容器は、石油由来のインクや着色剤不使用の、白色もしくは半透明のリサイクルしやすいものとしている。

    効果としては、容器本体、容器の製造工程等において排出されるCO2を、これまでの容器と比較して削減できるとし、北海道内の店舗で換算すると、年間約40トンのCO2排出量削減を見込む。

    対象商品は、弁当、麺類、惣菜等の約60アイテムで、例として「ざるそば」がある。


    (出典 asset.watch.impress.co.jp)

    https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1463409.html

    【【環境】セブンイレブン、弁当の容器を“無色”にしてCO2排出量削減】の続きを読む


    スゴい。

    経済学者・宇沢弘文は1974年の著書『自動車の社会的費用』で、自動車の公害、歩行者の事故などをいち早く問題提起していた。宇沢の出身地である米子市150年続く今井書店グループ顧問の永井信和さんは「今でこそSDGsという概念が浸透しましたが、出版当時、宇沢先生が理解されることは稀だった」という。鳥取大学医学部附属病院の原田省病院長との対談をお届けする――。

    ※本稿は、鳥取大学医学部附属病院広報誌『カニジル11杯目』の一部を再編集したものです。

    ■米子が生んだ経済学者、宇沢弘文から得た病院経営のヒント

    【原田省(鳥取大学医学部附属病院長)】永井さんと初めてお話させて頂いたのは、今から6年前、2016年のことでした。鳥取大学の副学長を兼務することになり、(鳥取市、湖山キャンパスの)経営協議会に出席するようになった。永井さんはこの経営協議会の委員でした。

    【永井(認定NPO法人 本の学校顧問)】会議の後、米子まで同じ電車でしたね。

    【原田】そのとき、永井さんが「いつも医学部にお世話になっています」とおっしゃったんです。永井さんが関わっておられる「よなご宇沢会」で医学部の記念講堂を使用されていたんです。恥ずかしながら、ぼくは「よなご宇沢会」を全く知らなかったんです。

    永井さんから、会の冠となっている宇沢(弘文)さんが米子出身で、ノーベル経済学賞に値するほどの評価を受けた経済学者であることを教えてもらいました。この若造、病院長とかいいながら、何にもしらないと思われたんじゃないですか(苦笑い)。

    【永井】(手を振って)いやいや、そんな風には思っていないですよ(笑い)。

    【原田】永井さんから宇沢先生の名前をお聞きした直後、中海テレビで『米子が生んだ心の経済学者~宇沢弘文が遺したもの~』(2016年9月)がオンエアーされました。この番組を観て、こんなに凄い人が米子にいたことを知りました。そこから宇沢先生の本を読むようになったんです。

    私は病院長になった後、悶々としていたんです。とりだい病院は、経済規模で考えれば山陰で最も大きな企業の一つ。その企業が高度医療の実践をするだけでいいんだろうかと。地域につながり、一緒に発展していくべきであるとは漠然と考えていました。

    同時に病院がそこまで手を出してもいいのだろうか、それは医療機関の本分からはみ出すことではないだろうかと。

    ■宇沢弘文の社会的共通資本に基づいて医療を再構築

    【永井】宇沢先生の言葉にヒントはありましたか?

    【原田】社会的共通資本という言葉ですね。永井さんには釈迦に説法ですが、宇沢先生は社会的共通資本を〈ゆたかな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能にするような社会的装置〉と定義されています。

    【永井】はい。そこには「自然環境」「社会的インフラ」、教育や医療などの「制度資本」の3つのカテゴリーが含まれると。

    【原田】宇沢先生の娘さんである、医師の占部まりさんから「(宇沢先生が)病院は社会的共通資本だって言ってましたよ」と教えられました。社会のためにこの病院を生かす、そのためには色んなチャレンジをしてもいいのだという裏付けをしてもらった気になりました。

    【永井】原田先生が宇沢先生の考えに触れた時期、2016年から17年というのは、宇沢先生の功績が再評価される時期でした。2017年に日本医師会の横倉義武会長が世界医師会会長になっています。

    会長が宇沢先生ゆかりシカゴ大学で講演したとき、宇沢先生の社会的共通資本に基づいて医療を再構築しなければならないとおっしゃった。

    ■宇沢先生との印象的な出会い「まるで哲学者の問答のよう」

    【原田】宇沢先生は2014年に亡くなられていますが、永井さんは生前の宇沢先生とお付き合いがあったんですよね。

    【永井】本当に偶然の出会いでしたね。ある教科書出版社の記念式典があったんです。私は鳥取県教科書供給会社の専務をやっていた関係でその会に出席しました。

    会には、教科書の著者、監修者なども参加していた。私と同じテーブルに宇沢先生が座っておられたんです。

    【原田】そのとき、すでに宇沢先生の本は読んでおられたんですか?

    【永井】自動車の社会的費用』は読んでいました。

    【原田】自動車は現代機械文明の輝ける象徴である、利便性は上がっている一方、公害、歩行者の事故などの問題がある。自動車の“社会的費用”を具体的に算出した名著ですね。

    【永井】この本がきっかけで、宇沢先生は社会科教科書の監修をしておられたんです。すごい人がいるなとは思っていたんですが、米子出身の方と認識していませんでした。

    私の胸についていたプレートの“鳥取県”という文字を見つけたとたん、宇沢先生の目が変わったんです。もう、らんらんというか。ぐーっと迫ってきたんです。「鳥取県、それも米子から来たのか」っておっしゃって(笑い)。

    【原田】写真を見ると、宇沢先生は白く長い髭を生やしておられる。なかなか迫力ありますよね。

    【永井】もう他のテーブルの方は全然無視。私に色んな話をされる。テストを受けているような感じでした。

    【原田】永井さんがどのような人間なのかを知ろうとしたんですね。

    【永井】(首を横にふって)宇沢先生は私のことを見抜くのは簡単だったでしょう。問答ですよ。プラトンなどの哲学者の問答のようなものです。

    【原田】その問答に永井さんはついていくことができた。

    【永井】いや、なんとか答えたという感じでしょうか。とにかく博識、博学な方ですから。私の親父の本棚に助けられた、というか。

    【原田】(首を傾げて)本棚?

    【永井】私の親父は旧制高校出身で、当時の旧制高校出身の方はみんなそうだったと思うんですが、リベラルアーツ、つまり教養というものをすごく大事にしていた。

    本棚には(元東京大学総長、植民政策学者)矢内原 忠雄さん、(東京大学経済学部教授、社会思想家)河合 栄治郎さんなどの本が並んでいた。それらの本はぼくの頭の隅にずっとありました。

    ■出版も教科書も社会的共通資本

    【原田】うちの父親も旧制高校出身なのでその感覚はわかります

    【永井】同時に私は親父たちの世代、旧制高校出身者のエリート意識に対する反発心もありました。エリートがこの社会を支えるという使命感を持つのも大切。

    しかし、それ以上に、一人ひとりの人間が自分のやるべきことを考えることが大切。そういう広く深い土壌が必要ではないかと。

    【原田】そちらの方が成熟した社会ですよ。だからこそ、永井さんは、書店経営の他、本の流通、図書館の充実に尽力された。永井さんの生い立ちをお聞きしていいでしょうか? 生まれは米子市ですよね。育ちは……。

    【永井】親父の教育方針で中学2年生から東京です。とはいえ、親父が望んだような大学、学部には進みませんでした。たまたま、卒業が近づいたとき、鳥取市の書店が新学期直前に傾いたんです。

    そこは教科書の供給のかなりの部分を担う規模の書店でした。緊急に代行しないと地元の教育に支障が出る。

    【原田】永井さんは東京に残って大学院に進むつもりで、家庭教師と新聞配達を掛け持ちして資金を貯めていたとか。

    【永井】大学3年生になってようやく学ぶことの面白さに気がついたんです。しかし、親父とお袋が上京してきて説得されました。(第二次世界大戦の)戦中戦後と母がずいぶん苦労していたのを知っていました。母親の一滴の涙に負けました(笑い)。

    【原田】今から50年以上前のことですね。当時、情報の地方格差は今以上に大きかったのではないですか?

    【永井】地域の出版文化の構造的な問題、流通の問題。そのときの原体験が大きいですね。出版も教科書も社会的共通資本なんです。それを少しでも良くしようと、みんなで一生懸命やってきたという感じです。

    ■SDGsをいち早く体現した孤高の天才

    【原田】現在、とりだい病院は新病院に向けて動き始めています。そこで社会的共通資本という概念は一つの鍵になると考えています。

    【永井】98年に発刊された宇沢先生の『日本の教育を考える』という本で最終章として〈鳥取県の「公園都市構想」〉と一章を割いています。これは当時の西尾邑次(鳥取県)知事が提唱した公園都市構想に呼応したものです。

    公園とは、それまで国王や貴族が私物化、占有していた美しい庭園や文化的、学術的、芸術的施設を一般市民に開放したものが公園の始まりであると。この公園を中心に街を作って行く。

    【原田】西尾さんは83年から99年まで県知事を務められましたね。

    【永井】宇沢先生は〈鳥取県の人間的、自然的、歴史的、文化的、経済的特性を考慮すると、教育と医療にかかわる社会的共通資本を中心として「公園都市」の形成をはかることが望ましい〉と書いています。これはまさに今、とりだい病院が計画している新病院と重なります。

    【原田】教育と医療、まさに鳥取大学ととりだい病院のことです。

    【永井】宇沢先生は、この理念を具現化するために、中高一貫の全寮制の「農社学校」、「リベラルアーツ」の大学としての「環境大学」などの事業を起こして、その実態と経験をふまえて、弾力的に未来を構築していくべきだとも書かれています。その中核事業が〈長期療養、リハビリテーションの医療機関を中心とした「医療公園」〉であると。

    【原田】ここには自然環境もあるし、温泉もある。新型コロナストップしていますが、他の地方から患者さんに来てもらうというメディカルツーリズムを我々も考えていました。

    【永井】現在進んでいる新病院についても、自然と共生した市民に愛される新しい病院となって欲しいです。

    【原田】自然との共生は宇沢先生の中核思想の一つですね。新技術、文明と自然が衝突することがあります。宇沢先生は前出の『自動車の社会的費用』で自動車という文明の利器の負の部分をとりあげています。

    20世紀は自動車の時代ともいえます。あえてそこに戦いを挑んだ。相当な摩擦があったはずです。さらに成田空港問題、公害問題などに果敢に取り組まれました。

    【永井】宇沢先生は、現実社会の中の弱いもの、小さいものの存在を常に視野に入れられていた。先生の優れた評伝『「資本主義と闘った男」宇沢弘文と経済学の世界』を書かれた佐々木実さんは、“前期宇沢”と“後期宇沢”と分けています。

    宇沢先生は、『自動車の社会的費用』で前期宇沢の光り輝く栄光を捨てたんです。経済界、経済学の世界と溝が出来た。それを恐れることもなく自分の信念を貫き、行動した。今でこそ、SDGs持続可能な開発目標)という概念があります。でも、当時は理解されることは稀だった。孤高ですよ。

    【原田】天才の孤独といえるかもしれません。

    ■いま、宇沢弘文の理念を実践できるか問われている

    【永井】温暖化など今、地球は宇沢先生が憂いた問題に直面しています。環境のコストや炭素税の数値化など、具体的で精微な分析を読み解くのは、宇沢先生のように数式に通じていないと難しい。

    それでも一人ひとりがそれぞれの分野でできることがある。今、宇沢先生の理念を実践できるか問われているような気がするんです。

    【原田】我々、とりだい病院は社会的共通資本として何ができるか、ですね。

    【永井】私事になりますが、私は要介護4の妻との老々介護の生活を送っています。とりだい病院パンフレットの『トリシル』の中に看護師さんが原田病院長からこれから病院は積極的に街に出て行くように言われたという記事がありました。

    【原田】「医療福祉支援センター」の木村公恵師長の〈大学病院と行政、地域の医療施設の「真の連携」を求めて〉ですね。

    【永井】はい。とりだい病院には、高度医療はもちろんですが、地域全体を支える医療機関としての機能を期待しています。

    【原田】ありがとうございます。今後ともご意見を宜しくお願いします。

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    宇沢 弘文(うざわ・ひろふみ)
    経済学者。1928年、米子市法勝寺町に生まれ、家族で東京に引っ越す3歳までを米子で過ごす。1951年東京大学理学部数学科卒業。河上肇著『貧乏物語』に影響を受けて経済学へ転向。アメリカ経済学者ケネス・アローの招きでスタンフォード大学の研究員となった後、助教授へ就任。35歳の若さでシカゴ大学教授となる。その後、東京大学経済学部教授、同学部長、新潟大学教授、中央大学教授などを歴任。1997年、文化勲章受章、米子市「市民栄光賞」を受賞。2014年9月18日に亡くなるまで、真に豊かに生きることができる条件を、生涯をかけて具体的に探求し続けた。主な著書に『自動車の社会的費用』『「成田」とは何か』『地球温暖化を考える』『日本の教育を考える』『社会的共通資本』など。

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    永井 伸和(ながい・のぶかず)
    認定NPO法人 本の学校顧問
    鳥取県米子市生まれ。認定NPO法人本の学校顧問、ブックインとっとり地方出版文化功労賞実行委員会顧問、「よなご宇沢会」会員、元今井書店グループ役員(本年創業150年)。都立戸山高校卒業。早稲田大学教育学部入学・商学部1966年卒業。事業を継承し書籍小売、教科書供給、印刷出版の傍ら、児童文庫の輪を広げる「本の会」、読書推進と市町村図書館振興の活動に関わる。1991年サントリー地域文化賞。1994年日本図書館協会功労賞。1995年今井書店グループが本の学校設立。2009年、今井書店グループと本の学校が第57回菊池寛賞。2012年本の学校をNPO法人化。

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    原田 省(はらだ・たすく)
    鳥取大学医学部附属病院長
    1958年兵庫県出身。鳥取大学医学部卒業、同学部産科婦人科学教室入局。英国リーズ大学、大阪大学医学部第三内科留学。2008年産科婦人科教授。2012年副病院長。2017年鳥取大学副学長および医学部附属病院長に就任。患者さんと共につくるトップブランド病院を目指し、未来につながる医学の発展と医療人の育成に努めながら、患者さん、職員、そして地域に愛される病院づくりに積極的に取り組んでいる。好きな言葉は「置かれた場所で咲きなさい」

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    田崎 健太(たざき・けんた)
    ノンフィクション作家
    1968年3月13日京都市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。『週刊ポスト』編集部などを経て独立。著書に『偶然完全 勝新太郎伝』『球童 伊良部秀輝伝』(ミズノスポーツライター賞優秀賞)『電通とFIFA』『真説・長州力』『真説佐山サトル』『全身芸人』『ドラヨン』『スポーツアイデンティティ』(太田出版)など。小学校3年生から3年間鳥取市に在住。(株)カニジル代表取締役。今年8月より東京と米子の二拠点生活中。

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    鳥取大学医学部附属病院の原田省病院長(左)と今井書店グループ顧問で認定NPO法人 本の学校顧問の永井伸和氏(右)。 - 写真=中村 治


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    問題点があるようだ。

    1 ぐれ ★ :2022/10/12(水) 08:47:29.34ID:cCQsKely9
    ※10/10(月) 17:45配信
    SmartFLASH

    小泉進次郎氏は環境相時代に「脱プラ化」を推し進めてきた

     マクドナルドが「紙製ストロー」を導入したことが、ネット上で話題となっている。

     日本マクドナルドは、紙製ストローや木製スプーンなどを全国の店舗で10月7日から順次、提供していくと発表。これにより、全国約2900店舗で年間約900tのプラスチック使用を削減できる、としている。

     これに対し、SNSでは批判的な意見が目立った。実際に紙ストローを使ってみたという人からは、

    《感想を一言で表すなら、違和感たっぷりでした。飲み口を少し噛んでしまう癖から、最後はふやけました》

    《凄い久しぶりにマック食って初めて紙ストロー使ったんだけど凄いねこれ たったこんだけの事でこんなに飲み物が不味く感じるのか》

    《話題のマックの紙ストロー初体験。やはりトイレットペーパーの芯みたい》

     と、不評の声ばかりが上がっている。

    「『脱プラ化』は世界的な流れで、『スターバックス』でも紙ストローが導入されています。しかし、唇の感触に違和感がある、味が変わるなど、総じて不評ですね。マクドナルドが10月4日に出したニュースリリースには、わざわざ『紙製ストローの特性上、長時間使用したり、飲み物をかき回した場合に折れや曲がりが生じることがあります』という注釈を入れているほどです。

    続きは↓
    https://news.yahoo.co.jp/articles/f0644a2162555503ea405b87e67721e1f26535fd

    【【環境】マックも導入の紙ストローに「飲み物がまずく感じる」大ブーイング 批判は小泉進次郎氏にまで飛び火!】の続きを読む


    置き換えが大量に発生する問題がある?

    1 ぐれ ★ :2022/10/05(水) 16:15:17.33ID:uc0D/W2D9
    ※2022年10月5日 11:00

    太陽光パネルの「終活」を始めるときが来ている。この10年で国内の太陽光発電は急拡大し、設置済みのパネルは推定2億枚に上る。パネルの寿命は20年程度とされ、将来の大量廃棄も予想されている。適切な管理でパネルを延命しつつ、リサイクルやリユースの仕組みをどう整えるか。次の段階の長期戦略が問われている。

    続きは↓
    日本経済新聞: 太陽光パネル、2億枚の「終活」 寿命20年で大量廃棄も.
    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC079BW0X00C22A9000000/

    【【エネルギー】太陽光パネル、2億枚の「終活」 寿命20年で大量廃棄も】の続きを読む

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