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 生まれつき耳のがうまく発達せず、形が不完全で小さいままの「小耳症」という病気がある。このほど米国の医療チームが、3Dプリンターで患者自身の培養細胞から耳を作り、小耳症の患者に移植することに成功したそうだ。

 3D耳バイオインプラント「AuriNovo」を開発したのは3DBio Therapeutics社だ。小耳症・先天性耳奇形研究所の医師、アルトゥーロ・ボニージャ氏が中心となって、その移植手術が行われたそうだ。

 「国内外にいる小耳症の子供たちを大勢治療してきた医師として、この技術が患者やその家族にとって意味するだろうことに感銘を受けています」と、ボニーラ氏は声明を出している。

【画像】 培養した耳の軟骨細胞から3Dプリンターで耳を作成

 今のところ小耳症の治療は、肋骨から採取した軟骨を移植するか、合成素材(多孔性ポリエチレン)で再建するのが主な方法だ。

 だが「AuriNovo」は、患者本人の耳から採取した軟骨細胞を基に作られる。十分な量に増殖させた軟骨細胞をコラーゲンを基にしたバイオインクと混ぜ、あらかじめ用意してある耳のスキャン画像を基に3Dプリントするのだ。

 最初のうちは、耳インプラントは補強用のシェルで覆われているが、これは生分解性なのでやがて体内に吸収される。耳インプラントはだんだんと成熟し、最終的には普通の耳とかわらない自然な見た目や感触になる。

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[もっと知りたい!→]拒絶反応のない移植用臓器へ向けて。3Dプリンターで作られた血管ネットワークで脈打つ臓器(米研究)

患者に負担の少ない移植手術

 6月2日付のプレスリリースでは、人間の小耳症患者に初めて耳インプラントの移植手術をおこなったと発表されている。

 これは安全性と有効性を評価する初期の臨床試験として行われているもので、米カリフォルニア州とテキサス州で患者11名が登録されているという。

 ボニージャ氏によると、AuriNovoインプラントは、肋骨の軟骨を用いた再建手術に比べて侵襲性が低く、患者への負担が少ない。またPPEから作られたインプラントよりも、柔軟な仕上がりになるという。

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鼻や膝の半月板の再建など、他の器官への応用も

 米国疾病管理予防センターによると、米国では小耳症の赤ちゃんが年間1500人誕生しているという。発症リスクを高める要因として、母親の糖尿病炭水化物や葉酸が少ない食事が挙げられている。

 また女の子よりも男の子の方が発症率が高く、白人に比べてヒスパニック系・アジア系・太平洋諸島系・ネイティブアメリカンの発症率が高いという特徴も見られるようだ。

 小耳症の子供は、外耳がうまく発達しないという点以外は、普通の生活を送ることができる。それでも人目が気になったり、いじめられたりと、本人にとっては深刻な問題になりうる。

 3DBio社は、今後より症状の重い小耳症向けのインプラント開発も考えているとのこと。

 またこうした技術は、耳だけでなく、軟骨が関係するほかの症状にも応用できる可能性がある。例えば、欠損した鼻や乳房の再建、あるいは膝の半月板損傷や肩の腱板断裂などの治療につながると期待できるそうだ。

 「最初は再建手術や整形外科分野における軟骨に焦点を当て、その後進捗に応じて、神経外科や内臓系分野に進出していきます」と、3DBio社は説明している。

References:3DBio Therapeutics and the Microtia-Congenital Ear Deformity Institute Conduct Human Ear Reconstruction Using 3D-Bioprinted Living Tissue Implant in a First-in-Human Clinical Trial – 3DBio Investor Relations / Surgeons Transplanted a Lab-Grown Ear From Patient's Own Cells in Early Clinical Trial / written by hiroching / edited by / parumo

 
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自分の細胞を培養し、3Dプリンターで作った「耳」の移植手術に成功


(出典 news.nicovideo.jp)

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