混迷を極めた米大統領選。日本のメディアは敗北を認めないトランプ大統領をくさし、彼の支持者を「過激」と切り捨てた。だが、熱狂的なトランピストは日本にもいる。なぜ、彼らは熱いエールを送るのか? その主張に耳を傾けた。
◆保守から「Qアノン」まで理由は違えど熱烈に支持!
米大統領選は、民主党のバイデン候補の勝利が確実な情勢だが、トランプ大統領は選挙不正があったとして裁判に訴えたうえ、政権移行手続きも拒み、今も混乱が続く。
法的には、12月14日の選挙人投票、来年1月6日の議会承認を経て、初めて大統領が選出されるが、11月23日、米連邦政府一般調達局は政権移行作業を承認し、バイデン新大統領を認めた格好だ。
だが、トランプは徹底抗戦の構えを崩さず、米国のトランプ支持者も勝利を信じている。同様に、熱烈なトランプ支持者が多いのが日本だ。米国の選挙権もないのに、なぜトランプを支持するのか?
◆熱烈なトランプ支持者の声
「トランプ大統領を支援する会」の小林直太・事務局長(57歳)は、大統領選の応援のため、米国に駆けつけたという。
「トランプは就任演説で『ワシントンD.C.から権限を国民に返す日だ』と語りかけました。私は政府の権限を最小限にとどめ、国民の自由を尊重すべきと考えており、これを聞いて応援するようになった。米国の政権は共和党でも、民主党でも、背後でディープステート(闇の政府)や国際金融資本が操っている。
もっとも大事なのは、人々の自由を阻害する共産主義は悪ということ。だが、グローバリズムに染まった西側諸国は、中国の拡張路線を止められず、そこに現れたのが中国に厳しく対峙するトランプだった。今起きているのは中国共産党という悪と、トランプという善との戦い。彼を応援すれば、中国に領海を脅かされる日本の国益にもなる」
トランプを支持する理由として強硬な対中政策を挙げる日本人は多い。安全保障に精通する評論家の江崎道朗氏は、こう解説する。
「中国共産党を最大の脅威と考えるトランプ政権の誕生は、ニクソン政権以来のことだった。’72年、方針転換したニクソンの電撃訪中後、米中は手を組んできたが、トランプが米国の対中政策を転換させた。そんなトランプを応援する声が日本で上がるのは、自然なことです。ただ、同様の反応は、北朝鮮を『悪の枢軸』と非難したブッシュ大統領に対しても起きており、さほど珍しいことではない」
◆トランプ支援集会を日比谷公園で開催
偏向するメディアへの対決姿勢も、トランプ支持の理由だ。11月29日に、東京・日比谷公園で開催されたトランプ米大統領支援集会・実行委員会の徳岡滋氏(72歳)も、メディアをこう批判する。
「大統領選挙で大規模な不正を行ったバイデンが大統領に就任すれば、民主主義の根幹である選挙制度が揺らぐ。世界の民主主義の危機であり、日本も他人事ではない。ところが、米日のマスコミはバイデンを『次期大統領』と確定的に報道し、選挙不正を黙殺。バイデンの当選を既成事実化しようとしている。
トランプは、世界の覇権を握ろうと企む中国に厳しく対応してきた。尖閣への中国の領海侵入が激増する安全保障上の危機に際して、日本人がトランプを支持することはむしろ理にかなう。
ところが、菅首相はバイデンに当選の祝辞を送ってしまった。トランプは快く思わないだろうし、訴訟で選挙結果が逆転してトランプが再選したとき、日米関係に影を落としかねない。だから、日本にトランプ支持者が大勢いるとメッセージを送ることが重要なのです」
やはり、日本の保守層とトランプは相性がいいらしい。保守論客としても有名な経済評論家の渡邉哲也氏は、背景をこう読み解く。
「ナショナリストで反グローバリズムのトランプは、自国国益を重視する保守思想とそもそも親和性が高い。歴史的に日本は共和党政権とうまくやってきたが、共和党に保守色が強かったのは過去の話で、冷戦が終わるとネオコン(新保守主義)が党内で台頭した。
ネオコンはもともと民主党支持で、社会主義に近い思想のグローバリストだが、冷戦終結後、共和党にも入り込んだのです。だがトランプは、冷戦前にソ連と対峙したレーガン大統領の時代までの先祖返りを体現したのです」
◆米大統領選で存在感を発揮したQアノン
米大統領選で存在感を発揮したのがQアノンだ。その主張は、「米国は民主党、メディア、政財界の大物らによるディープステートに支配されている」「トランプ大統領は悪魔崇拝の闇の勢力と戦っているが、左派メディアがフェイクニュースでトランプを攻撃している」といったものだ。
トランプの集会では「Q」と書かれたTシャツ姿の参加者が多く見られたが、Qアノンは英・独・仏に広がり、日本にも「Q Army Japan Flynn」がある。メンバーのJ氏は、トランプを支持する理由をこう話す。
「トランプ政権になると戦争はなくなったし、コロナがただの風邪であると身をもって証明し、ウイルスの情報も流してくれた。彼が再選されれば、日本のディープステートの情報も明かされる可能性がある。トランプを支持することで、闇の勢力の力を抑えられるのです」
法廷闘争が続く民主党の選挙不正疑惑については、2hey氏がこう続けた。
「すでに不正の証拠を大量に押さえており、トランプはいかに劇的に逆転するかシナリオを練っているのでしょう。世界を俯瞰すれば、日本の上には米国、米国の上にはディープステートがいて支配しており、悪の勢力と戦うトランプを支持することは日本のためになる。
バイデンが大統領になれば、ディープステートの指令が日本にも下り、搾取されてしまう……。日本では格差が拡大し、子供が食事もできず、子ども食堂が各地にできているが、子ども食堂が存在する構造を変えなければ問題は解決しない。そのためには、トランプの戦いを応援する必要がある」
日本のトランプ支持者の願いは、叶うのだろうか。
◆トランプは安倍政権の「上位互換」だった
なぜ米国の大統領であるトランプを、米国の支持者以上の熱量で応援する日本人が多いのか? 国内保守派の動向に詳しい文筆家の古谷経衡氏は、背景に日本の保守政治家への不満があると指摘する。
「彼らがトランプ大統領を支持する最大の理由は、米中貿易戦争に象徴される対中政策にある。政権を奪回した’12年の総選挙で、自民党は公約に『尖閣諸島への公務員常駐』を明記したが、第二次安倍政権が発足すると、保守派が望む対中強硬論は事実上、反故にされた。
一方、強硬な対中政策を実行するトランプは、頼りがいのある存在として浮上したわけです。安倍政権の上位互換としてトランプを認識したので、米国の保守派以上に熱烈に支持したのです」
では、バイデンが大統領に就任したら、国内の保守派は冷ややかな視線を送るのだろうか。
「就任直後、対日貿易不均衡の是正や在日米軍の撤退を主張するトランプ大統領に保守派は戦々恐々で、保守の重鎮の櫻井よしこ氏も『(ヒラリー・)クリントン氏に勝ってほしい』と言っていた。だが、北京が恐れるのはトランプではなく、国際社会と協調して対中包囲網を築こうとするバイデンです。こうした政策が実行されれば、トランプのときと同様に、保守派はバイデンを支持するでしょうね」
対米追従は変わりそうにない。
【評論家・拓殖大学大学院客員教授・江崎道朗氏】
団体職員、国会議員政策スタッフなどを務め、安全保障、インテリジェンスに従事。’19年、正論新風賞。近著『米中ソに翻弄されたアジア史』(扶桑社刊)ほか、著書多数。
【作家・経済評論家・渡邉哲也氏】
インターネットでの欧米、韓国経済の批評が話題となり、’09年『本当にヤバイ!欧州経済』(彩図社)を出版。欧州危機を警告しベストセラーになる。著書多数。
【文筆家・評論家・古谷経衡氏】
インターネットとネット保守、若者論、社会、政治、サブカルチャーなど幅広いテーマで執筆評論活動を行う。近著『毒親と絶縁する』(集英社新書)ほか著書多数。
<取材・文/齊藤武宏 取材/山本和幸>
(出典 news.nicovideo.jp)
エビ [北京が恐れるのはトランプではなく、国際社会と協調して対中包囲網を築こうとするバイデンです] 中国『まんじゅう恐いわぁ〜、バイデン恐いわぁ〜』と俺には聞こえるんだが?そもそもバイデンがトランプより中国に厳しいのであれば、中共の犬の日本のメディアがバイデンを好意的に報道するわけがないと俺は考えるのだが。 |
15sky52 いや、熱烈なトランプファンじゃないけど・・・今回の米の選挙は??ってのが多い、その中で不正があった、無い、ってのを国家を上げてバチバチやってるのが楽しいから注目してるだけなんだよね。映画みたいじゃん。動画や不正を証言する人が出てるのにメディアが結託して封殺したり凄いだろ。同盟国のそんな状況を見ない方がおかしい。 |
niko2 トランプを支持しているわけでも無く 結託して手段を択ばない気持ち悪い動きしている神輿に乗ってるバイデンと握手したいかというとどうかなって考えると 拒絶反応が出るというか やりすぎて警戒される輩と関わりたくないというか |
langley トランプを支持していると言うより、日本のような糞マスゴミに抵抗できるトランプが輝いて見えるだけじゃないだろうか? 日本にはできない政府の姿に憧れてトランプを支持している人もいるのかもしれない。言いたいことを言える政治家が日本にはいないから、それだけでも良く見えるからなぁ |
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