この記事は非常に興味深いです。

 狛江市の連続強盗事件をはじめ、闇バイトによる凶行が世間を震撼させている。SNSで“調達”された闇バイトは、詐欺や強盗の実行犯として跋扈し、犯行も過激化。日本の治安を著しく悪化させているのだ。その最新手口とは――?

◆今、最も警戒すべき「闇バイト」の実情

 ネットSNSの爆発的な普及は、犯罪の形態を大きく様変わりさせた。今、最も警戒すべき存在としてみなが認識しているのが、闇バイトだろう。

 ツイッターなどのSNSFC2、個人間融資の掲示板などで「リクルーター」と呼ばれる指示役が金銭に詰まった者を甘言を弄して集め、犯罪のリスクを背負わせる。

 闇バイトに関する取材経験が豊富な全国紙社会部の記者が語る実情は禍々しい。

「犯罪の実行部隊といえば、かつてはヤクザなり半グレなりの人脈において“縦”のつながりの下層にいる人物が担うのが相場でした。地元の後輩や組織の末端の若者などです。

 ところが、今、犯罪の現場で危ない橋を渡るのは彼らとリアルな人間関係をもたない者たち。5万円、10万円のカネを餌にネットで“リクルート”され、ある者は特殊詐欺の収益の受け取りに、またある者は薬物の売人へと仕立てあげられてしまう。

 このように犯罪の元締と実行犯が分断されている構造は警察の捜査をかわす意味でも都合がよく、日増しに洗練されていますね」

◆フナイム氏が語る、元締たちの素性とは

 かつて特殊詐欺の主犯格として逮捕され、服役経験のあるフナイム氏(更生支援活動家)も闇バイトの実情に明るい一人。元締たちの素性について、こう語る。

「元締の半数以上が、犯罪者引き渡し条約のない国でのうのうと暮らしています。一方、闇バイトで集まる実行犯は貧困故に切羽詰まった状況や、短絡的な思考の人も多い。手っ取り早い強盗にも加わりやすいのです」

◆記者がコンタクトを試みる。「キミなら幹部になれるよ」

 では、こうした闇バイトは、いかにして人材を募っているのか。記者(女性・34歳)もコンタクトをとってみることに。

 FC2掲示板闇バイト募集スレに記載されているテレグラムのIDに直接メッセージを送ると、ものの10分で着信がくる。恐る恐る出てみると……受話器の向こうは爽やかな声の男性。相手の優しげな様子に少し安堵する。

 職歴や借金、応募の動機を尋ねられたので、「200万円の借金があって、食べるものもないんです」と涙声で伝えてみると、「辛かったね」と励まされる。

 その後、リクルーターは1時間半も記者の身の上話に付き合ってくれ、詐欺の出し子の仕事を提示してきた。

「キミなら8か月で幹部になれるよ」などと言われると、何の組織の幹部かはまったくの不明だが、まんざらでもない気持ちだ。

 しかし、「今からアパートの前から自分の部屋に入るまでの動画をスマホで撮影して送ってください」と指示されて我に返る。

 まさに地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸。余裕のない状況だと引き受けてしまったかもしれない。

リスクだらけ!闇バイトの相場

詐欺の出し子:1回3万〜5万円(相場)

 被害者キャッシュカードで、ATMから現金を引き出す係。割のよい案件だと引き出した額の1割が報酬。限度額の50万円を引き出せば、報酬5万円。

洗浄資金の運び役:1回3万〜7万円(相場)

 裏稼業で稼いだカネを運ぶ係。移動距離3km以内は1回あたり5万円前後が相場だ。海外への運びは数十万円の報酬になる場合もあるが、より逮捕リスクが高い。

強盗の実行役:1回150万円(相場)

 家に押し入り金品を奪う強盗の実行犯。100万円以上の報酬を提示されることもあるが、捕まると重罪になる可能性が高い。強盗の見張り役、運転役も存在する。

手押し:1日6万〜9万円(相場)

 薬物を購入者に届ける闇バイト。相場は配達1回あたり2000円3000円だが、所要時間は1回15分程度。一日30件近くの案件が入るため、数をこなして稼ぐ。

【更生支援活動家・フナイム氏】
’15年特殊詐欺事件の主犯として逮捕。現在は更生支援活動家としてSNSメディアを中心に活動を行う。YouTube@funaim5-life

図版/ミューズグラフィック 取材・文・撮影/週刊SPA!編集部

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(出典 news.nicovideo.jp)