EV普及には充電インフラの整備も欠かせません。この技術が実用化されることで、急速充電器の拡充が進み、EVユーザーにとっても使いやすくなることでしょう。

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EV充電技術に新たなアイデア 運動エネルギーで充電?

エネルギー貯蔵の一形態として「フライホイール」が復活しつつある。フライホイールとは、電力などのエネルギーを運動エネルギーとして蓄えるものだが、クルマの電動化が進む中で、EV急速充電器の長蛇の列からわたし達を救ってくれるかもしれない。

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フライホイールの歴史は古く、最も一般的な用途は、レシプロエンジンの動力を平滑にすることである。運動エネルギーを蓄えることで、エンジンが回転するまでの数ミリ秒の間に、スムーズトルクを発生させることができるのだ。また、大型のものは鉄道機関車路面電車など、さまざまな交通機関や定置用機器に使用されている。

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ZOOZ社のフライホイールシステムは、地域の電力網の安定につながるという。    ZOOZ社

F1のKERS時代にはウィリアムズが採用しようとしていたが、代わりに商業化を目指してウィリアムズハイブリッドパワー社が設立された。他にも英国のフライブリッド・システムズ社やボルボなどが小型で超高速のフライホイールを開発し、プロトタイプによるテストを行ってきた。

今、フライホイールは、EV用の急速充電器と組み合わせる「機械式バッテリー」というエネルギー貯蔵システムとして、再び日の目を見ようとしている。


英国のEVドライバーにとって、公共充電ネットワークの信頼性や設置数の欠如が大きな懸念材料となっている。英国ではEVの販売台数が伸びているが、いざ充電しようと思っても、充電器が混雑していたり、ブロックされていたり、サービスが停止していたりという残念な報告が多い。そのため、EVの航続距離への不安は、充電への不安に変わってきているのだ。

英国の送電網全体では、EVの普及に対応できるだけの電力が確保されており、供給業者ナショナル・グリッドはその確保に向けた計画(Future Energy Scenarios)を発表している。

しかし、地域ごとで必要とされる電力需要の増加に対応することは、依然として課題となっている。急速充電器や超急速充電器は、接続されている地域の変電所の能力が十分に高くなければ本来の性能を発揮できないが、変電所のアップグレードにはコストと時間がかかる。

フライホイールシステムは、既存の送電網の電力を利用して比較的ゆっくりエネルギーを蓄積し、一度「充電」されると、より高いレベルエネルギーを放出できるという利点がある。つまり、350kWの超急速充電器フライホイール蓄電システムとともに設置すれば、地域の電力網に混乱を招くことなく、そして高価な改修費も必要なく、ゆっくりと電力を蓄えることができるのだ。

このアイデアはすでに形になっている。イスラエルを本拠地とするZOOZ社のシステムZoozter Kinetic Power Booster」に使用されるフライホイールは、熱間圧延ラミネート鋼で作られており、他のすべての材料とともに100%リサイクル可能であると言われている。

ZOOZ社によると、一般的な急速充電器は1日に20台のEVを充電すると想定されており、合計すると1年間で約7000回の充電を行うことになる。従来の据え置き型のケミカルバッテリーは急速に劣化してしまうが、最新のフライホイールシステムである「Zoozter-100」は20万回以上の充放電サイクルに耐え、15年間は交換が必要ないという。

この技術を開発し、ZOOZ社に供給している英国のレビスター社は先月、その取り組みが評価され、権威ある国際賞スウェーデン・スティール・プライズの最終候補となった。


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(出典 news.nicovideo.jp)

けいむたんP

けいむたんP

電力式が地球全土に普及最中だね。上手くいくと良いけど、日本ならどうだろうか?

日本紙魚

日本紙魚

去年の記事。2022.8.9「省エネ効果は年間146MWh! JR東日本が世界初の鉄道用超電導フライホイール蓄電システムを開発」https://emira-t.jp/eq/15224/

ビッテンだ

ビッテンだ

「フライホイール、始動!」

黄ば民

黄ば民

フライホイール蓄電ですか、コイルを仕込んだ円盤を磁力で芯棒と接触させずに浮かせたまま、電磁力経由で電気と回転運動を相互変換する仕組みで、素材強度の問題さえ解決すれば殆ど劣化・損耗もなく小型化も容易な蓄電システムとして実現可能だ、って話を20年以上前に聞いた覚えがありますね。個人的には電気自動車に最適だと思っていたので、技術的目途が立ったのなら喜ばしいです。

T-Rex Hi

T-Rex Hi

まあ、コレまでも数年毎位に『フライホイール蓄電』ベンチャーが欧米で立ち上がってきてたからなぁ…>
亥蜈ク Youtube/em>

亥蜈ク Youtube/em>
 …モノになるかどうかは

ASFASFASFA

ASFASFASFA

かなり昔からあるがヒョンダイとBYDの提灯業者のオートカー的には新しいのか

100H(ヒトフタマルエーイチ)

100H(ヒトフタマルエーイチ)

従来型バッテリーは割と危険な化学物質を使ったり、中心部品のレアメタルの生産国の事情に振り回されたりするけど、物理式のバッテリーはとりあえずデカいの作れば大きさなりの充電ができるって利点があるから研究しておいて損は無いと思うな

MIC

MIC

ま、急速充電は車のバッテリーも急速に劣化させるんですけどね。


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