マトモな野党が誕生しない構図になっていると思う。せめて、選挙のときに払う供託金を廃止するべきだと思いますが・・・・・ そうすれば、立候補しやすくなると思いますが・・・・
◆安倍政権は歴史に残るような偉業は何一つ成し遂げられなかった
安倍晋三元首相が長期政権を築いている間、私は何十回、批判しただろうか。「安倍さんの批判を一切するな」と迫ってくる「親安倍」の、ネトウヨの連中を。
人間の評価に100点も0点も、あるはずが無い。特に、政治家においてをや。100点も0点も無い中で、より良い結果を導き出すのが、大人の世界だ。
私も安倍元首相のやろうとした一般方向は、間違っていなかったと評価している。まず経済。金融緩和を基本とするアベノミクスによって景気を回復させる。その力でやれることをことごとくやって、最後に憲法改正によって戦後レジームからの脱却を行う。やれることの中に、アメリカ以外のインド太平洋の自由主義諸国と連帯、防衛力を増強させる。本当にやりきっていたなら、今ごろ日本は敗戦国のままでいるのを、やめていただろう。
しかし、調子が良かったのは最初の1年だけ。せっかく景気が爆上げで無敵の状態を作り出したのに、消費増税でアベノミクスの効果を減殺した。安倍政権は「増税してもなんとかやれる方法が無いか」などと愚かな方法を模索し、外交防衛でもそれなりの成果を出したが、目の前の現状に対処していただけで歴史に残るような偉業は何一つ成し遂げられなかった。
◆マトモな野党第一党を作ることが、パヨクを日本から駆逐する最短最善の方法だ
私は、「それでいいのか?」と言い続けた。しかし、安倍内閣には強烈な支持基盤があった。「アベのやることはすべて否定しなければならない」とほざいていた、パヨクの連中だ。頭がパーな左翼だからパヨク。本当に度し難かった。この連中の批判の頓珍漢な事。「金融緩和なんかさっさとやめろ!」「防衛費増額なんかやるな!」等々、今でも「反安倍商売」の味が忘れられないのか、亡霊の如く絶叫している。
そらあ、いくら安倍政権の生ぬるいやり方に不満があっても、間違っても旧民主党政権を「やろうとしたことは間違っていなかった」などと思い込んでいる連中に政権を託す訳にはいかない。安倍御用商売にも説得力が出たものだ。かくして、「反安倍」と「反・反安倍」の二択しかない、地獄のような言論状況が続いてしまった。
ネトウヨの程度の低さも大概だったが、そのネトウヨに負けっぱなしで1回も勝ったことが無いのだから、パヨクはネトウヨにも劣る連中なのだ。駆逐するしかない。では、どうやって?
マトモな野党第一党を作ることが、パヨクを日本から駆逐する最短最善の方法だ。
◆パヨクは軍国主義を勘違いしていないか?
正月早々、大笑いさせてもらえる珍事があった。野党第一党である立憲民主党の泉健太代表が、年が明けた0時4分に「乃木神社に初詣に行きました」とツイッターで呟いた。
これにパヨク連中が「軍国主義だ!」と批判を始めた。この連中、まさか軍国主義を「生活の中心が軍事になること」と勘違いしていないか? 歴史上多くの軍国主義は「国策の中心が軍事になること」だ。現代日本でどうやってやる気だ? 昭和10年代の日本も、政治に力が無く陸海軍や官僚機構の縄張り争いが惨すぎて、まともな「国策」を持てなかった。乃木神社に初詣に行くだけで軍国主義になれるのなら、誰も苦労はしないだろう。
ちなみに乃木神社から歩いていける距離に、明治神宮も東郷神社もある。まとめて回れば、「国家主義」で「ファシズム」になれるのか? パヨクのオツムなど、その程度だ。
◆「乃木神社に参拝」=「軍国主義への追従」という酷い考え
これに対する泉代表の反論ツイートは冷静だ。
《「乃木神社に参拝したら軍国主義に追従すると批判されても仕方ない」とか、もう酷いもんだ。そうした考えの方がよっぽど危険。私は過去の歴史に学ぶし、教訓にもする。乃木神社創建の経緯もある程度は知っている。でも当然だが、軍国主義者ではない。本当に失礼な話》
著名なパヨク言論人の前川喜平元文科事務次官も噛みついた一人だが、その中身は《明治天皇に殉死した長州閥の軍人を神と崇める行為。無自覚なのか意図的なのか知らないが、これにより失う支持者は、得られる支持者より多いだろう。》だ。これで脅しているつもりか?
さらに泉代表の1月4日のツイートである。
《本日は伊勢神宮参拝と年頭記者会見の予定です。「皇室の弥栄」「国家安泰」「五穀豊穣」を祈願するとともに、やはり全国民皆様の「平和」と「生活向上」が大切。そのために一層働くことを誓ってまいります。》
野党第一党党首が、年始に「皇室の弥栄」を祈る。実に健全ではないか。
◆結局は自民党に投票せざるを得ない政治への絶望
戦前日本の二大政党は、立憲政友会と立憲民政党だった。この両党は、世にも見苦しい政争を繰り広げたあげく、国民に見捨てられた。しかし、両党ともに「皇室」「国家」という二つの価値観だけは否定しなかった。
ところが戦後、1955年から自民党と社会党の「1・5大政党制」が始まると、社会党は皇室への尊崇心が怪しく、日本を貶めるのをインテリと気取るマスコミと言論人を味方につけて、我が国の憲政を蹂躙した。いかに自民党に不満があろうとも、「まさか社会党に政権を渡す訳にはいかない」と自民党に投票せざるを得ず、大半の日本人は政治そのものに絶望してしまった。
旧民主党政権は、そうした日本人をさらに絶望させ、「結局は自民党しか政権担当能力がある政党はいないではないか」と政権交代恐怖症に陥れた。
◆健全な野党第一党を作るために必要な三つのこと
では、岸田文雄首相が次の日銀総裁人事を間違えた時、同じセリフが吐けるか? 岸田政権は「どうせ国民はついて来るしかない」と次々と増税をぶち上げているのだ。舐められている。
健全な野党第一党、イギリス憲政流に言えば、「陛下の野党」とは何か。今の日本では、三つのことを実践すればいい。
第一に、皇室をお守りする事。皇位継承問題の論議を積極的に提起すればいい。第二に、国家をお守りする事。防衛費防衛力増大は、喫緊だ。第三に、経済を成長させること。デフレ脱却前の増税など論外だ。
政権担当可能な政党が二つ以上なければ、選挙に行く意味が無い。
立憲政治の浄化を!
【倉山 満】
’73年、香川県生まれ。憲政史研究者。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務め、’15年まで日本国憲法を教える。ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰し、「倉山塾」では塾長として、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交についてなど幅広く学びの場を提供している。主著にベストセラーになった『嘘だらけシリーズ』や、『13歳からの「くにまもり」』を代表とする保守五部作(すべて扶桑社刊)などがある。『沈鬱の平成政治史』が発売中

(出典 news.nicovideo.jp)
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