最先端の技術が職人頼み
なぜ、日本はロケットも飛行機も飛ばせなくなってしまったのか。
それにはいくつもの理由がある。まず、前編で紹介したような下請けや孫請けの企業が、人手不足や予算不足に*いるという実情がある。
H3とMRJの部品を製作していた下請け会社の従業員はこう明*。
「どちらの部品にも、相当な精密さが求められています。普段は手袋をはめて作業するのですが、機械を使っても検出できないようなチェックをするときは直に触らなければいけません」
最先端技術の結晶のように見えるロケットや飛行機も、根幹を支える超高精度の部品は町工場が作らなければいけない。それなのに、町工場の技術力はいまだに職人頼り。人材不足と高齢化のダブルパンチで立ち行かなくなりつつある。
優秀な技術者たちが海外流出しているという点も見逃せない。
「周辺の町工場には、定年を迎えた熟練のエンジニアを雇う体力が残っていません。彼らは働き口を求めて中国やアメリカに渡ってしまう。同時に、こうした中小企業で働こうとする若者が年々少なくなっているため、技術継承がまったく行われていないのです」(前出の下請け会社従業員)
技術の基礎を支える工学の世界でも、人材流出が著しい。'21年には、日本の研究者が中国に流出したことについて、井上信治科学技術担当相(当時)が「非常に大きな危機感を覚えている」と懸念を示した。
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Yahoo(現代ビジネス)3/24(金) 7:04
https://news.yahoo.co.jp/articles/29e19cdbe5394b1d80aa3f0ef5ade67ea91d13f3